調査期間は2017年10月1日から2018年3月31日までの6カ月間。ランキングの表に「前半」とあるのは、同調査が年に2回実施されているからである。あこがれやイメージが強い就活の「前半」と、実際の説明会や面接を経た「後半」とでは、企業へのイメージが異なることが多いため、時期を分けて調査をし、傾向の違いについても分析を行っている。前半の女子就活生の志望の傾向として見てほしい。
1位は全日本空輸(ANA)だ。昨年に引き続き女子のトップを守った。総合でも2年連続の1位。キャビンアテンダント(CA)の正社員化や総合職で女性の採用が増えていることが要因として挙げられる。採用実績校も幅広く、多様な人材を求めていることが垣間見える。
2位は同じ航空業界の日本航空(JAL)がランクイン。女子順位は一昨年の9位、昨年の5位から年々アップしている。技術系を除く業務企画職の採用数は、大卒では男女ほぼ半々になっており、こちらも採用実績校は幅広い。
航空・旅行系の人気高い、金融は人気が分散?
3位は明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)。理系学生の就職ランキングで毎年トップになっているが、女子の就職ランキングでもつねに上位に入っている。昨年の女子順位4位からワンランクアップした。
4位はJTBグループ、5位はANAエアポートサービスが入った。ANA、JALを筆頭に航空・旅行系への人気は高く、10位以下でも、18位JALスカイ、21位エイチ・アイ・エス(HIS)、22位近畿日本ツーリストが上位に顔を出している。
6位にはJR東日本系の広告代理店、ジェイアール東日本企画がランクインした。
男子のランキングでは、銀行の人気が続いていたが、女子のランキングでは、7位のみずほフィナンシャルグループが最高だった。メガバンクを中心に女子の順位を下げているところが多く、採用数削減の影響が出たのかもしれない。事務処理系の仕事がITやAIを活用することで人からコンピュータへと置き換わり、人員削減を検討する銀行が相次いでいる。そうした中、一般職を希望する女子学生を中心に、銀行離れが少しずつ起きている可能性が高い。
一方で、10位の大和証券グループは、昨年の女子順位51位から、11位の第一生命保険も昨年の女子順位25位から、それぞれ大きくランクアップしている。安定的な大企業が多い金融への人気はまだ続いていると思われる。メガバンクの採用削減のニュースがある中、メガバンク以外の金融の会社にも目が向き、人気が分散しているのかもしれない。
その他トップ10には、8位にオリエンタルランド、9位には大日本印刷がランクインしている。
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