うまくいく夫婦がやっている「対話」のコツ 移住先めぐり意見が対立!そのとき2人は

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そもそも、三木家では、2016年ごろから娘が育つのに最適な環境を求めて、東京以外の町への移住話が上がっていた。

娘には自然に溢れた環境で、できるだけ個性を尊重する教育を受けてほしい。そんな夫妻の思いは日頃のこまやかな家族会議で共有されていた。2017年夏には、智有さんの実家がある鳥取県で、理想的な森の幼稚園に出会い、Kちゃんも気に入った様子。翌年の春には引っ越しを、とトントン拍子に移住先が決まった。……はずだった。

妻の衝撃発言にサーッと冷める自分が

それぞれが仕事関係の人にも伝え、新しい生活を始めようと準備をしていた矢先、突然、妻の由香里さんが智明さんに「やっぱり移住先は京都にしよう」と衝撃の発言をする。

幼稚園のパンフレット。娘の最適な環境を求めて、いろいろな場所を探した(撮影:梅谷秀司)

実は少し前に、鳥取の幼稚園への入園が諸事情により難しくなっていたのは事実だった。だが、智有さんとしては鳥取の中で、また別の園を探そうと考えていた矢先だった。「突然、何を言うんだ」と戸惑う智明さんを前に、由香里さんは京都での仕事の目星や幼稚園の情報などを一気に話し出した。

「妻は決して感情的な人ではないのですが、興奮すると、勢い込んで話すタイプ。でもそうなると僕はいつもサーッと引いてしまう(笑)。このときも、熱弁する妻を前に、冷めていく自分がいました」

夫婦の意見が同じなら、会議もたやすい。しかし、意見が違うことは必ずある。「え、この間言ってたことと全然違うじゃん!」という不満は、夫婦の会話にはつきものだ。今回の三木さんの「移住」のように、家族にとっての大問題ならなおさら、意見対立は夫婦の危機につながってしまう。

「はっきり言って、僕は京都になんの興味も持っていなかったし、移住先になんて考えられなかった。思わず冷ややかな対応をしてしまったら、『じゃあ、なぜ京都がいやかプレゼンして』と妻に言われたんです。いやいや、そもそも京都を持ち出してきているのは妻なのに、なぜ僕がプレゼンするんだ、とそのときは正直イラッとしてしまいましたね(笑)」

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