「ゲティ家の身代金」は88歳の名優に救われた 開催!東洋経済オンライン読者限定試写会
セクハラ被害を告発する「#Me Too」「Time's Up」ムーブメントがハリウッドに広がって久しいが、5月25日公開予定の映画『ゲティ家の身代金』は、このムーブメントを今後語るうえで欠かせない1本になるだろう。といってもそれは内容面というより、本作の制作過程で大きく影を落とした――という点においてだ。
本作のメガホンを取ったのは『エイリアン』(1979年)、『ブレードランナー』(1982年)など幅広いジャンルで数々の名作を世に送り出してきたリドリー・スコット監督。現在80歳のスコット監督の創作意欲はますます旺盛で、近年も『オデッセイ』(2015年)や『エイリアン: コヴェナント』(2017年)など数々の話題作を発表している。そんな巨匠が最新作の題材に選んだのは、『フォーチュン』誌によって世界初の億万長者に認定された、実在のアメリカ人石油王ジャン・ポール・ゲティをめぐる事件だった。
石油王ゲティの孫が誘拐された事件を映画化
世界でも屈指の大富豪でありながら、(それゆえに?)希代の守銭奴であったゲティは、1973年に最愛の孫が誘拐された際も、身代金1700万ドルの支払いを拒否。総資産額50億ドルと言われた彼の懐具合からすれば、そんな額を支払うのはたやすいだろう――という考えは彼には当てはまらない。
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