みんな悩んでる!頭痛の種類と撃退する方法 タイプによって薬を飲むタイミングも違う

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片頭痛は、脳の後頭葉が過敏になっていると起こりやすくなります。では過敏になった後頭葉は、どんな刺激に反応しやすいのでしょう? その三大刺激が、光、音、におい、です。光に関しては、とくにブルーライトが要注意。ブルーライトは視神経を通じて後頭葉を過剰に刺激するので、ブルーライト防止フィルムを貼ったり、ブルーライト防止メガネをかけたりして、少しでも刺激を軽減するようにしてください。眩しい日光も脳を興奮させやすいので、日差しの強い日はサングラスをかけて防衛したほうがいいでしょう。

においに関しては、タバコを吸わないのはもちろん、香水や芳香剤もできるだけ避けるのがオススメです。また音に関しては、一見頭痛が和らぎそうなクラシック音楽を効くのは注意が必要。クラシックはテンポが急に速くなったり緩やかになったりと刺激が多いので、脳が興奮しやすいのです。意外ですがヘビーメタルなど終始激しいリズムを打つ音楽のほうが、脳の血管がキュッと縮まるため頭痛が起こりにくくなる、という説もあるのです。

頭痛を引き起こしやすい食べ物って?

脳の血管は、血糖値にも敏感に反応します。血糖値が下がると脳の血管はゆるみがちになり、その結果、周囲の神経が刺激されて片頭痛が引き起こされやすくなるのです。ですから頭痛持ちの人は、すぐに血糖値を上げられるよう、飴などの甘いものを携帯しておくのがオススメ。柑橘系の果物やチョコレート、赤ワイン、またチーズやヨーグルトなどの発酵食品は、チラミンやポリフェノールといった“血管拡張物質”が入っているので、一度にたくさん摂りすぎないようにすることも大事です。

頭痛を放置していると「脳過敏症候群」に!

命には別状はないといっても、慢性頭痛は脳に異常な興奮をもたらす疾患です。長年放置しておいて良いことはありません。脳が興奮した状態を放置しておくと、やがてそれが慢性化し、脳が正しく作動しにくくなります。そのため、ちょっとした刺激でも頭痛を起こしやすくなるだけでなく、不眠やうつ症状を発症することも! さらには体温や血圧、血糖値の調整に関しても、脳が正確な指令を出すことができなくなり、最終的に重大な病気につながってしまうこともあるのです。脳の興奮状態によって様々な不調が引き起こされることを「脳過敏症候群」と呼び、最近では、医学界でも大きく注目されるようになってきています。できる限り脳を興奮させないためにも、頭痛が起こる原因を知り、痛みが起こる前に対策を取っていきましょう!

教えてくれたのは、清水俊彦先生
医学博士。東京女子医科大学脳神経外科(頭痛外来)客員教授。獨協医科大学神経内科学講座臨床准教授。1日に平均200人の患者を診る頭痛治療の第一人者で、テレビ、雑誌等でも頭痛解消の啓発をおこなっている。『頭痛は消える。』(ダイヤモンド社)など著書も多数。

(文:山本 奈緒子)

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