原因不明の体調不良は一体なぜ起こるのか 整体・鍼灸治療のプロが指南する対処法

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
「なんとなく体調が悪い」原因は?(写真:Graphs / PIXTA)
「頭が重い」「疲れが取れない」「めまいがする」――。男女問わず、なんとなく身体が不調なのに、その原因がわからない症状に悩まされている人は少なくないだろう。これを専門的には「不定愁訴」という。一筋縄では治療できないとても難しい症状だが、要因の1つに挙げられるのは脳の疲れだ。対処法はあるのか。整体・鍼灸治療をメインとしたTH東洋総合治療センター代表で不定愁訴に多数の治療実績があり、『原因不明の体調不調は「振動覚」の狂いが原因だ!』の著者でもある外山仁さんが解説する。

原因不明の不調の根源は「振動覚」にある

現代社会は非常に脳が疲れやすい環境です。特に、この20年ほどは急速な電子機器の発達によって、ゆったりとした環境から何事にもペースの速い社会になっています。大きな要因としては「過剰な情報処理」を脳が行わなくてはいけなくなったことが挙げられます。パソコンやスマホなどによって情報を簡単に早く得られるというとてもすばらしい技術が生まれた反面、脳が情報過多となり、処理できずに疲弊して、体にさまざまな問題が起こります。

人間は視覚(見る)、聴覚(聴く)、触覚(触れる)、味覚(味わう)、嗅覚(嗅ぐ)という「五感」を通して、情報を脳に伝達することで身体の内外の状況を感知し、それを基に体を動かす、またはコントロールします。情報が多すぎるとバランスが崩れて、脳の情報処理がうまくいかなくなって脳が「オーバーヒート」します。

そもそも五感から脳に正しい情報が伝わらなければ、脳は判断を誤り、あらゆる不調の原因となります。五感をアンバランスに酷使することによって、バランスを崩し、原因不明のふらつき・めまい・倦怠感などを引き起こします。これは毎日朝から夜まで、年間250日以上は働いているビジネスパーソンにとっては特に大きな問題です。

これら原因不明の不調の根源は、無意識な感覚である「振動覚」にあると私は考えています。たとえば、平衡感覚は視覚の一部と聴覚の情報入力によって健全に保たれ、それぞれの五感が単独で機能しているだけでなく、それらは複合的に絶妙なバランスを保っています。「振動覚」はその調整役なのです。

次ページ「振動覚」とは?
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事