みんクレの呆れた実態、 「調整お見舞金」の謎 ソーシャルレンディングで消えた30億円
信用調査会社・東京商工リサーチによれば、白石氏は「(テイク社の経営陣は)前職時代の部下がほとんど」と語っていたという。訴訟手続きの中では、みんクレによるグループ内の貸し付けが約98%に上ることがわかっている。ある同業他社の幹部は「最初からグループ内でたくらまれており、返す気がなかったのではないか」と見る。
貸付先がわかりにくい
そもそもソーシャルレンディングは投資家から見て、貸付先がわかりにくい。事業者は仕組み上、投資家から出資を募る第二種金融商品取引業者と、資金需要者に貸し付ける貸金業者の二つの顔を持つ。後者では投資家が直接取り立てないよう債務者保護が必要になる。そのため、貸付先の詳細を明示しないことが多い。
みんクレは募集時に「借り手は都内を中心に不動産開発を手掛ける業者です」として、それがグループ会社であることを明かしていなかった。今年3月には別の業者も、貸付先のほとんどが親族の経営する会社で審査が不十分だったとして行政処分を受けている。
ただ今回のような問題を受けて、自主規制団体である第二種金融商品取引業協会は「金融庁と話し合いながら貸付先を透明化できるよう進めている」(小柳雅彦・常務理事)という。
使い方によっては投資家に魅力的なソーシャルレンディング。市場が成長するためには、健全な事業者の育成が何よりも必要だ。
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