みんなのクレジット、自転車操業の驚愕実態

年利14.5%の利回りをうたい、資金を集めた

関東財務局はみんなのクレジットに対し、業務停止命令を出した(記者撮影)

超低金利下、年率2ケタで回る濡れ手で粟の投資などそうあるはずもない。だが、うまい話は浮かんでは消え、憂き目を見る者が後を絶たない。

3月24日、証券取引等監視委員会はみんなのクレジット(以下「みんクレ」)に行政処分を行うよう、金融庁に勧告した。

これを受け、関東財務局は3月30日、4月29日までの1カ月のすべての業務停止命令を発表した。顧客に対して速やかに適切な説明を行うことや、業務運営を直ちに是正すること、今後の資金繰り計画の策定などの業務改善命令も出した。みんクレはホームページ上で「真摯に受け止め、早急な改善に努めて参ります」などと謝罪文を掲載している。

フィンテックブームに乗る

みんクレはウェブサイトを通じて出資を募り、不動産ローンや中小企業ローンに資金を貸し出す、いわゆるソーシャルレンディング(ネットで貸し手と借り手を繋ぐ融資仲介サービス)の一種として2016年4月に投資勧誘を始めた。代表者はかつてスピード・パートナーズ社の社長を務めた白石伸生氏だ。

フィンテックブームに乗り、昨年11月末には17.6億円もの資金が集まっていた。出資者は全国で延べ約2000人だという(昨年11月末時点)。

「行政処分勧告をした3月24日には44億円を超えていた」(監視委員会)というから、凄まじいほどの資金の集まりようだ。みんクレのサイトには3月30日現在、「成立ローン総額45億1081万円」とあったが、翌31日には掲載をとりやめている。

銀行の預金金利が定期でも年0.03%前後という超低金利時代にあって、みんクレは年利14.5%といった高利回りをうたい文句に資金を集めていた。手掛けたファンドは56本(昨年11月末)。このうち年率換算で15%台の配当をしたファンドもあったが、それはごく少額のファンドだったという。ファンドの多くは未償還のまま。今後、高利回りが期待薄であるどころか、元本が返ってくるのかも定かではない。

次ページ驚きの実態とは?
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 日本野球の今そこにある危機
  • ほしいのは「つかれない家族」
  • 日本資本主義の父 渋沢栄一とは何者か
  • ドラの視点
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
改正対応待ったなし!<br>働き方と仕事の法律

同一労働同一賃金の本格化、中小企業でのパワハラ防止対策の義務化など、今年は重要な改正法の施行が目白押し。2022年に施行される法律の要点に加え、昨年の4月に施行された改正民法も総点検。改正ラッシュへの備えを万全にするための法律虎の巻です。

  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT