みんなのクレジット、自転車操業の驚愕実態 年利14.5%の利回りをうたい、資金を集めた

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というのも、昨年12月初に監視員会が検査に入ると、驚くべき実態が明らかになったからだ。まずは担保である。契約上は不動産や中小企業株が融資の担保となっているはずなのに、実際は自社グループの未公開株が担保になっていた。

証券取引等監視委員会による説明資料。グループは自転車操業の状態だった

次に融資先だ。不動産や中小企業に融資しているはずなのに、実際は不動産や中小企業に融資せずに自社グループ企業に貸し付けていた。

そのグループ企業はファンドから借りた金を別のファンドへの償還金に充てていた。つまりは「自転車操業の状態」(監視委員会)だったのである。

自転車操業を続けた結果、この自社グループ企業はファンドから借りた資金の返済が困難になり、債務超過に陥った。そこで一般投資家から集めたファンドへの出資金を、このグループ企業の増資に充てることで債務超過を解消したのだ。

しかしなお、短期借入金の総額が流動資産を大きく上回ったままで、ファンドへの返済が滞りかねない脆弱な財務状況に変わりはない。

既存メディアで露出も

自社サイトでみんクレは、担保が不動産や中小企業株ではないのは、「急激なファンド数の増加に担保管理が追いつかなかった」から。ファンドの償還資金を別のファンドから充てていたのは、「すべての融資管理を実施しており、中期的な観点から問題はない」としている。

また、脆弱な財務状況については「検査基準日が開業初期で仕入れが先行し販売による売り上げが計上されていないことが原因。(グループ企業の)売り上げは3月時点で単月5億円と順調」と抗弁している。

はたしてこれらの説明で投資家や金融庁は納得するだろうか。少なくとも監視委員会は検査をした結果、会社側の言い分を納得できないからこそ、今回の処分勧告をしたように見える。

みんクレのハク付けにメディアが一役買った面は否めない。たとえば、白石代表は、日経BP社主催「資産承継・相続フォーラム」(2016年10月開催)で「AIによる技術革新が実現するソーシャルレンディングとマイクロファイナンスのマーケットの発展」と題した基調講演をしている。

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