『陽だまりの彼女』は男子のための作品だ 恋愛青春映画の名手、三木孝浩監督に聞く

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なぜ江ノ島で??

――原作は千葉県鎌ヶ谷が舞台でしたが、映画で江の島に変更したのは?

脚本を作るときから、秋冬の、人肌恋しいときに見るようなラブストーリーにしたいなと思っていました。冬でもキラキラ光にあふれている場所がストーリーに合うんじゃないかと。実は湘南というのは、晴れてさえいれば、夏よりも冬のほうが海がキラキラして見える場所なのです。冬場は、太陽が低い分、水面に光が反射しやすいんですよ。自分がPV(ミュージックビデオ)を作るときも、あの辺で撮影するのは好きでした。レトロでアンティークな感じが、このおとぎ話にリンクするなと思いました。

――本作の主人公が電車好きということもあってか、江ノ電が登場しますし、小田急線の唐木田駅や、みなとみらい線の馬車道駅などでも撮影が行われたと聞いています。さらにデビュー作『ソラニン』でも小田急線が登場していました。電車のシーンがお好きなんでしょうか? 

確かに映画の中に電車を登場させるのは好きですね。『僕等がいた』でも、ホームのシーンがありましたね。

(C)2013『陽だまりの彼女』製作委員会

――それでは最後にもうひとつ。これまで恋愛青春映画を手掛けてきた三木監督ですが、恋愛に悩むビジネスパーソンに向けて、アドバイスをいただけないでしょうか?

今どきのビジネスマンに向けたアドバイスというのは難しいですが、ひとつ言えるのは、現実というものはだいたい、待っていては何も始まらないものです。この映画では向こうから恋のチャンスはやってきますが、同じように待っていてもチャンスは訪れない。自分からチャンスを作らないといけないと思います。でも、日々の忙しさから恋愛に遠ざかっている人も、この映画を見て、恋愛っていいなと思ってもらって、自分が動くきっかけになればうれしいです。そういった恋愛のモチベーションを上げるために、この映画を使ってもらえたらいいなと思っています。

(撮影:尾形 文繁)

壬生 智裕 映画ライター

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みぶ ともひろ / Tomohiro Mibu

福岡県生まれ、東京育ちの映画ライター。映像制作会社で映画、Vシネマ、CMなどの撮影現場に従事したのち、フリーランスの映画ライターに転向。近年は年間400本以上のイベント、インタビュー取材などに駆け回る毎日で、とくに国内映画祭、映画館などがライフワーク。ライターのほかに編集者としても活動しており、映画祭パンフレット、3D撮影現場のヒアリング本、フィルムアーカイブなどの書籍も手がける。

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