カンボジアの「独裁」はどれほどひどいのか NGO、専門家、メディア当事者が証言
堀潤:今日ご出席くださっている政治家の皆さんにも、今後の日本政府のとるべき外交姿勢についてご意見を伺ってみましょう。
希望の党・源馬謙太郎議員:政治家を志すきっかけになったのがカンボジアです。(2001年に外務省から小型武器対策専門家としてカンボジアに派遣された)当時、小型武器を回収し平和構築につなげるプロジェクトをゼロから作り上げ、1万2000丁程回収しました。当時は約5軒に1軒は小型武器を持っていると言われていました。その状況をもっと大きく変えたいと思って政治を目指しました。当時カンボジア国内に2つしかないゴルフ場に行った際、フン・セン首相がヘリでやってきて、プレイしていた人を中断し、最優先でプレイするところに出くわしたことがあります。フン・セン首相が30年以上権力の座についているのは異常だと、他国のことながら感じます。これからもカンボジアのために働きかけたい。そして、日本の政治家の中で一番カンボジアに詳しい議員を目指していきます。
堀潤:外務省の対応が遅れています。「独裁でも安定していればいい」というのは、民主化を目指す目線では非常に驚くのですが、どう思われますか?
希望の党・源馬謙太郎議員:ある意味、政権に安定してもらうことは援助に必要だったと思います。今は時代が変わり、ステップを進めていかなければいけないのに、惰性でその外交姿勢が続いています。変えていかなければいけません。
カンボジアの現状に非常に大きな懸念を持っている
共産党・井上哲士議員:カンボジアの現状に非常に大きな懸念を持っています。(廃刊に追い込まれた)「カンボジア・デイリー紙」の最後の紙面には独裁国家への批判が載りました。大きな民主社会の柱がことごとく潰されています。(日本政府はカンボジアに対して)PKO派遣(1992~1993年)を実施し、さらに選挙監視も行ってきました。日本が持つ役割は非常に大きいと思います。日本の外交のあり方について議論が十分されているわけではないと思います。カンボジアへの外交のあり方の根本を正したい。
堀潤:この状況の中、国会議員としてどんな取り組みをされますか?
共産党・井上哲士議員:きちんと、あるべき方向を。金を出すだけでなく、口を出していくのが大事だと考えています。
協力:仁茂田芳枝(日本国際ボランティアセンター)、長峯幸来
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