世界の独裁政権に共通するリーダーの挙動 国際社会から批判されても支持率高い国も
安倍政権下の「論点」を振り返る
振り返ってみれば、第1弾の『日本の論点』を上梓したのは2013年のこと。その前年、2012年12月に行われた第46回衆議院選挙で自民党が大勝して民主党(現民進党)から政権を奪還、同12月26日に第2次安倍晋三政権がスタートした。つまり、私がこれまで論じてきたのは安倍政権下の「日本の論点」ということになる。
かつてマレーシアのマハティール元首相から「私が18年首相をやっている間に、日本の首相は十数人替わった。名前も中曽根(康弘元首相)以外覚えていない」とイヤミを言われたことがあるが、安倍首相の在職日数は2017年9月1日時点で2077日(第1次政権の366日を含む)。
中曽根元首相の1806日をとうに超え、小泉純一郎元首相の1980日もすでに抜いて歴代5位。戦後では3番目の長期政権である。ちなみに戦後最長は安倍首相の大叔父に当たる佐藤栄作元首相の2798日(1964年11月~1972年7月までの約7年8カ月)。歴代最長は桂太郎の2886日だ。
自民党の総裁任期が2期6年から3期9年に延長されたので、安倍首相は2018年9月の任期満了に伴う次期総裁選への出馬が可能になった。再任されれば最長で2021年9月までの在職が可能になるから、戦前戦後を通じて史上最長の政権になる芽が出てきたわけだ。
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