最初に体験するのは、おそらく、配属先での自己紹介だろう。最初に意識したいのは立ち位置。上司や先輩などに紹介されるまでは、上司や先輩よりも2~3歩下がった場所に立つ配慮が必要だ。名前を呼ばれたら前に出て、背筋を伸ばして、自己紹介をはじめる。
朝なら、「おはようございます」「みなさま、はじめまして」などのあいさつから入る。その後、「このたび配属になった〇〇です」と、自分の名前を「フルネーム」で名乗り、「どうぞ、よろしくお願いいたします」と続ける。「あいさつ→名乗り→あいさつ」と、名乗りをあいさつでサンドイッチにする形だ。
続けて、「一生懸命頑張ります」といった仕事への意気込み、「皆さんのサポートを必要としているのでよろしくお願いいたします」といった一言で終わらせるといった流れがオーソドックスだという。
「この時、意識してほしいのは順番。ポジティブな言葉を最後に持っていくほうがやる気が伝わります」(伊東氏)。下の文例ではAのほうがポジティブに見えるという。
「キャッチフレーズ」をつくっておいたほうがいい
3~5分程度の長めのあいさつをする場合、何を言えばいいのだろうか。「あらかじめ、自分のキャッチフレーズをつくっておくと、いろいろ応用できて便利です」(伊東氏)。
「友達から、よく、こんなふうに言われています」「なになにに例えれば、自分はこうです」といった簡単なもので構わない。ちなみに伊東氏の講師としてのキャッチフレーズは、「働く方へのビタミン剤になりたい」だそうだ。このようにキャッチフレーズを決めておけば、「仕事観」「生きる価値観」「自分のミッション」など、持ち時間に応じてさまざまなテーマで話を膨らませることができる。
キャッチフレーズをつくっておけば、歓迎会や同期会など、さまざまな場で応用できそうだ。思いつかなければ、自分の名前の漢字を使うのもいい。「親は元気な子どもに育ってほしい気持ちで『元』と名付けましたが、私は、皆様を元気づけて役立てる、こういう意味にとっています」といった具合に漢字をポジティブなメッセージにするわけだ。
「『明子』だから、名前のとおり明るい。この明るさで頑張りたい」といったストレートなメッセージでも構わない。重要なのは仕事にリンクさせた話にもっていくことだ。また、自分の名前ネタの話をすれば、名前を早く覚えてもらえるというメリットもある。
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