ティム・クック氏が説く「倫理教育」の重要性 独占インタビューで語った「未来の教育」

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どんな領域かは本日の発表でご覧いただいた通りです。

1つ目は「コーディング(プログラミング)」です。言うまでもなく、我々がもっとも得意とする分野です。

ただプログラミングを教えるカリキュラムをつくっただけではなく、まずはプログラミング言語をつくるところから始めました。

何故なら、それまで使われていたプログラミング言語は、書いたプログラムの見た目が技術的過ぎて難解だったり、ある意味、オタクっぽかったからです。過去に学ぼうと思う人々が少なかったのはそのためだと思っています。彼らはコードを書くことで自己表現をしていると思えていなかったのです。

Swift Playgroundsを核に

だから、使いやすさで定評のある我々のハードウェア製品と同様に、親しみやすさや使いやすさを備えたプログラミング言語をつくることにしました。

その後、人々が簡単にプログラミングを学び始められるよう独習教材の「Swift Playgrounds」を作り、さらにはこのSwift Playgroundsを核にプログラミング教育のためのカリキュラムを開発しました。

※ ※ ※

「Everyone Can Create」は、既存の授業プランに、写真撮影、作曲、映画制作といったクリエイティブな活動を組み込むことを支援する(写真:アップル)

クック氏の説明の途中だが、ここで1つ解説を挟ませていただく。

アップルがSwift言語を発表したのは2014年。それまではMacやiPhoneのアプリ開発には、故スティーブ・ジョブズ氏が1980年代に惚れ込んだObjective-Cという先鋭的で文法の美しさに定評があるプログラミング言語を採用していた。

「iPhoneアプリ開発者」という新たな花形職業につくために世界中にこの言語を学ぶ学校が現れた。そんな中、アップルが突然、新たなプログラミング言語「Swift」を発表した当時は、まだ初期のSwift言語が稚拙だったこともあり、その意図がわからないと不平を述べる人も多かった。だがアップルは改良を続け、ついにはこれを標準の言語とした。

その頃には、この言語のわかりやすさや使いやすさの評判が広がり、現在ではIBMなどもこの言語を推進するパートナーとなっている。SwiftはMacやiPhoneと言ったアップル製品だけでなく、WindowsやAndroid、Webサーバーのためのプログラミングにも使えるまでにその応用も広がりを見せている。

アップルは、その後、iPad上でSwiftを学べる独習型教材アプリ「Swift Playgrounds」を開発。最初はゲーム感覚でキーボードすら使わずにプログラミングの基礎を学び始め、その後、ステップアップしていけばロボットやドローンを操縦したり、本格的なiPhoneアプリの開発もできるというものだ。

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