「トイレの貼り紙」レベルの文章を変えるコツ 長い!つまらない!だから読まれない

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報告書やメール、企画書などを書いたとき、みなさんの中でも、心当たりのある方はいらっしゃいませんか?

「君の文章、長いうえに、よくわからないなぁ」

と上司や取引先に言われて落ち込んだ経験のある人は、知らず知らずのうちに要点から逃げているのかもしれません。

上記のトイレの貼り紙の例は、伝えたい要点が明確でした。

しかし、レポートや企画書、提案書を書く際には、文章を書く対象となる本や資料から、まずは要点をつかみとる作業をしなければならないことも。これが苦手だという人は少なくないでしょう。

膨大な情報の中から要点を絞るために、私が行っている方法のひとつが「1ページ・1ライン法」です。

大切な部分にアンダーラインを引く、それはきっと誰でも行っている方法だと思いますが、この方法では“1ページに1カ所だけ”しか引けないという縛りを設けます。この原則を頭に置いて、必要のない部分をバンバン捨てながら読んでいきましょう。

1回目の粗読みではラインは入れません。パラパラと全体を読み通したうえで、もう一度はじめから読んでいきます。そのときに、1ページに1カ所を目安に大切なセンテンス、単語を探す。「ここだ!」と思った単語、または文章に短くラインを入れます。

そのページに核心がないと判断した場合は、ラインを引かなくてもかまいません。逆に「いくつもあるな」と思った場合でも、それらを比較しひとつに絞ります。

本や資料にもよりますが、仕事に有益な箇所はせいぜい、文章全体の10%前後だと言われています。ポイントをつかみ読みするクセをつけ、捨てる覚悟を持って読み進みましょう。

文章の書き出しは『桃太郎』の冒頭の順に

さて、要約のコツはつかめました。いよいよ報告書やレポートの文書に落とし込んでいこう……というところで、いきなりつまずきがちなのが「文章の書き出し」です。

よく言われるのが、「5W1Hでまとめる」こと。いつ(When)、どこで(Where)、誰が(Who)、何を(What)、なぜ(Why)、どのように(How)の6つの要素に加え、さらにビジネスの場では「どのくらい(Howmuch/Howmany)を加えて「5W2H」にするとより明確になるとされています。

しかし、文章の冒頭にこれらの要素を全部入れようとすると、詰め込みすぎてぎゅうぎゅうになり、読みにくくなりませんか?

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