日経平均は大幅反落、引け間際に下げ幅拡大

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 2月28日、東京株式市場で日経平均は4日ぶりの大幅反落。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言後の米金利上昇を受け、米国株が急落したことで投資家心理が悪化した。写真は東京証券取引所で6日撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 28日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は4日ぶりの大幅反落。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言後の米金利上昇を受け、米国株が急落したことで投資家心理が悪化した。日銀の国債買い入れオペで「残存25年超」を100億円減額したことで、円高に振れた為替も重しとなった。日経平均は321円安となり、安値引けとなった。

TOPIXは1.23%安と4日ぶり反落。同じく安値引けとなった。東証33業種中、値上がりしたのは空運、精密機器など2業種のみ。下落率トップは鉱業で、鉄鋼、石油・石炭がこれに続いた。東証1部の売買代金は、前日比11%増の2兆9369億円だった。

TOPIXは午前中に一時プラスに転じる場面があったが、日銀のオペ減額を受け円高が進行し、売り直しの動きとなった。「米国で利上げペースが加速するとの見方が強まった中、日銀オペが減額となった。日本の金融政策が引き締めに向かうという思惑が広がった」(国内証券トレーダー)との声が出た。

ランチタイム中には先物が下落。中国の製造業PMIが市場予想を下回り、米株価指数先物が弱含んだことに連動した。

さらに日経平均は大引け直前に一段と下げ幅を拡大。MSCI指数のリバランスを控え「思惑的な一部ポジションのアンワインドが出た」(大手証券トレーダー)という。現物の大引け後に日経平均先物3月限はやや下げ幅を縮小。2万2100円で取引を終えた。

岡三証券・日本株式戦略グループ長の小川佳紀氏は「議会証言自体はタカ派との見方もあるが、発言内容をよくみればイエレン前議長とそれほど大きく変わっていない印象」と指摘。「2月に相場が乱高下し、マーケットに寄り添うような議長のコメントへの期待も少なからずあったが、実際はそれが出なかったため、(米株に)利食い売りが出た。今夜の米国株が下がれば状況は変わるが、現状では株式市場にはニュートラル」とみる。

個別銘柄では楽天<4755.T>がしっかり。アマゾンジャパン(東京都目黒区)が日本の取引先企業に対し、同社の通販サイトを通じた売り上げの数%を協力金として支払うよう要請していることがわかったと、国内メディアが報じた。アマゾンの顧客が他のインターネット通販にシフトするとの思惑から買いが入った。

半面、内田洋行<8057.T>が大幅安。27日に発表した2018年7月期利益予想の下方修正を嫌気した。足元でマイナンバー関連案件が収束した自治体分野の売上減少などを反映させた。

東証1部の騰落数は、値上がり679銘柄に対し、値下がりが1326銘柄、変わらずが62銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      22068.24 -321.62

寄り付き    22292.53

安値/高値   22068.24─22380.28

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1768.24 -22.10

寄り付き     1783.88

安値/高値    1768.24─1791.58

 

東証出来高(万株) 154229

東証売買代金(億円) 29369.57

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