「ジャケパン」がダサい男が知らない基本3型 単に生地と色の違う組み合わせではない

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(2)チノパン活用のアクティブなイタリア的ジャケパンとは?

質感あるウールジャケットにチノパンを合わせたコーディネートは、イタリア的な雰囲気のジャケパンです。「綿素材のスラックス」と呼ばれるジャケパンのポケットはスラックス同様、縦の切り込みが基本です。一方、同じ綿パンであっても、ジーンズのポケットデザインは横の切り込みです。ここに大きな違いがあります。同じ綿パンであっても、それぞれのルーツが異なるので、印象は変わるのです。

チノパンのジャケパンをするときは、スエードタイプの靴を合わせます。スーツに合わせる革靴では、チノパンの風合いは合わせづらいからです。

ホリエモンが認知のきっかけに?

(3)いちばんカジュアルな東京ジャケパン

襟シャツではなくTシャツ・カットソーを合わせたコーディネートは、東京的なジャケパンと言えます。いちばんカジュアルに崩したこのジャケパンは、もはや、ビジネスというより週末服と変わらぬ印象ですが、IT・クリエーティブ系の業界に多いベンチャー企業スタイルです。

このスタイルが出始めたのは2000年代といわれており、当初は波紋を呼びましたが、現在、IT系の業界ではスタンダードになりつつあります。

新時代のビジネスファッションに求められることは、ただスーツを脱ぐことではありません。TPOに応じ、スーツ・ジャケパンを使い分けることが求められます。ビジネスシーンでいちばん堅い装いが、スーツであることは一目瞭然です。

これまでスーツは堅い服であると同時に、「ビジネスシーンの平服」も兼ねていました。ところが、クールビズ、ウォームビズ、カジュアル・フライデーなど、季節や状況による平服の多様化によって、スーツを着ることが必ずしも正解とは言えない時代になったのです。

もちろん、スーツしか通用しない職種・職場もあります。状況に応じて着分ける「ジャケパンの種類」を知っておくことは、TPOを間違えないためにも重要です。

そもそも、上下同一ダークカラーの生地であつらえたビジネススーツは、ネクタイがあるからこそエレガントな印象に見えます。つまり、クールビズの代表格とされていたノーネクタイのスーツ姿は、「軽装」というより「略装」なのです。意味としては同一に扱われる2つの言葉ですが、スーツを簡略化した略装は「手抜き」という意味合いに映るのではないでしょうか?

だからこそ、スーツの次に堅いジャケパンを使い分ける必要性が生まれ、この使い分けこそ「服もビジネススキル」という所以(ゆえん)なのです。

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