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現4年生の内定率は近年になく好調

企業側の採用に対する姿勢も前のめりになっている。景気が回復し、今後、新卒採用が学生優位の売り手市場になると考える企業が増加。今のうちに一定数の優秀な学生を確保しておきたいと、気持ちがはやる。

内定出しのスピードは実際、非常に速くなっている。14年卒(今の4年生)の内定率は、8月1日時点で72%。これは前年を6%も上回る。

ある私大の内定率は7月時点で8割を超えた。「去年の7月は75%、その前は60%ちょっとだったのに……」。就職課の担当者は驚きを隠せない。

予定した採用人数をしっかり採り切る流れも出てきた。これまでは、予定数オーバーは厳禁、優秀な学生がいなければ募集計画数未達でも採用を終了する大手企業が多かった。「今は、多少上振れてもいいから下振れだけはするな、人事は経営陣からこう注文されているようだ」(業界関係者)。

ただ、日本全国の就活生があまねく内定を得られているわけでは決してない。

就活の短期化や、大学生数の増加による母集団の拡大といった条件の下でいかに欲しい学生を採るか。企業はそこで、あらかじめ重点採用校を絞り込み、集中的に採用活動を行うようになってきている。これはターゲティング選考と呼ばれ、重点採用校はターゲット大学といわれる。何らかのターゲティングをしている企業は年々増え続け、14年卒採用ではついに過半数を超えた。

恩恵を受けるのは一握りの上位校

重点採用校は一部の上位校に限られる。最もターゲットされているのが、GMARCH(学習院大、明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)だ。学生数も多く、大企業からも中小企業からも人気が高い。

GMARCHのある1校の就職課担当者は、夏休み中も1時間置きに企業からのアポイントをこなした。「内定を出させていただいたお礼が言いたい、3年生の学内企業説明会にも参加したいなどと言って会いに来る。ターゲット校になることはこういうことか、と実感する」(担当者)。

昨年は学内説明会に延べ600社から申し込みがあった。「説明会の開催時期は一般入試と重なるうえ、会場の手配も間に合わない。すべてはお受けできなかった」。

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