中年でも「安全に起業」するための条件7つ

まずドブに捨ててもいい1000万円を用意せよ

情報量ゼロ、つまり何も知らないけど勢いで起業するのが許されるのは20代だけだろう。中年起業でそれをやるのは家族を見捨てることも同然なので、ほとんど犯罪に近い。安全な状態がある程度確約できた後、すなわちフィージビリティスタディ(実行可能性調査)が終了した状態でなければ、起業していいかどうか悩む資格は発生しない。

安全な起業には条件がある

中年起業については、どこの誰にも「安心できる起業」を語ることはできないし、そもそも仕事にまつわる安心立命など完成しないのが普通だ。ただし、「(統計的・確率的に算出可能な)安全」な起業にはいくつか条件がある。それは、次の7つだ。

(1)1000万円程度のドブに捨てても後悔しないキャッシュがある(40代で1000万円程度の貯金がある、または退職金が見込める)。
(2)3社以上の比較的規模の大きな企業から月額でフィーが支払われる請負契約が確保できる(中小企業はあてにならない=年間契約を簡単に反故にするので顧客としてカウントしないほうがいい)。
(3)事務所の家賃がゼロまたは数万円程度である(自宅を事務所にすれば、自分がつくった会社から支払われる形で自分自身に家賃収入が発生することすらある)。
(4)受注した仕事を手伝ってくれるフリーランスに近い立場の人がいる(ある程度の外注費を前提として、自分が稼働している時間の半分以上を営業に費やすほうが安全である)。
(5)借入しなくても経営できる(借金は、未来のあなたの時間を確実に拘束・規定してしまう)。
(6)心身ともに健康である(健康は、体の状態を指し示す言葉ではない。これは純然たる資本なのだ。ヒト・モノ・カネという3大資本のうち、ヒトとは能力のことを指しているのではなく健康のことを指している)。
(7)毎月10万円程度を貯蓄または保険で積み立てることができる(もう1回、自分に退職金を支払うのが起業の目的と言ってもいい)。

 

以上の状況が揃って初めて、あなたに起業のことで悩む資格が発生する。余分なキャッシュがあれば余計な買い物をしたくなるように、1000万円くらいあるととりあえず会社でもつくってみようかな、という気になるはずだ。使い道はともかく、とりあえず1000万円貯めてしまうことが肝要だ。

次ページその1000万円をどう使うべきか
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