40代から始める認知症を防ぐための生活習慣 まずは食事・運動・睡眠を見直そう

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アルツハイマー型認知症の新しい治療法を確立したデール・ブレデセン医師(©Leigha Hodnet)

アルツハイマー病の症状が出ている場合、36の要因のうち、10~25項目は脳神経を縮小・減少する方向に傾いている場合が多いという。

このため、「アルツハイマー病患者の脳は、『36個の穴が空いた屋根』のようだ」とブレデセン医師は語る。

屋根に空いた穴が多いほど、雨はどんどん漏れてくる。アルツハイマー病の治療は、この穴をひとつひとつ塞いでいくことで初めて可能になる。

1種類の薬剤が塞げる穴は通常1~2個。アルツハイマー病はひと粒の薬で治るような代物ではなく、包括的な治療を集中的に行わなくてはならない。

人によって空いている穴の数も大きさも違うため、アルツハイマー病の治療には、一人一人に合わせた細やかなメニューが必要だ。

食べるべき食品、避けるべき食品

リコード法の治療プログラムは、食事、運動、睡眠といった生活習慣の指導や、脳の栄養不足を補うサプリメント、脳トレーニング、ストレス対策など、実に多岐にわたる。

食事については、「ケトフレックス12/3」と名付けられた食事法の実践が前提になっている。体のエネルギーとして脂肪を燃焼する状態を目指すもので、この状態は認知機能にとって最適だという。

この状態を促すには、次の3つを組み合わせる必要がある。

(1)糖類、パン、ジャガイモ、白米、ソフトドリンクなどの単純炭水化物食品を最小限にする(低炭水化物食…要するに糖質制限)
(2)適度な運動(早歩きやもっと激しい運動を週150分以上)
(3)毎日少なくとも12時間は絶食する(夕飯から朝食まで12時間は空ける)

認知機能にとって最適な状態を促すには、『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』で一躍有名になったMCTオイルをとるといい。ココナッツオイルなどの中鎖脂肪酸、オリーブオイル、アボガド、ナッツなどといった不飽和脂肪酸の摂取も有効だ。

基本的に野菜を中心とし、ジャガイモなどのでんぷん質の野菜は控えめにする。ただし、サツマイモやグリーンバナナなどの難消化性でんぷん(レジスタントスターチ)は例外で、毎日食べても構わないという。

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