ユーロ/ドル、一時8カ月ぶり高値に

ECB総裁の現状維持表明でユーロ堅調

10月2日、終盤のニューヨーク外為市場では、ユーロ/ドルが上昇した。昨年6月撮影(2013年 ロイター/Lee Jae-Won)

[ニューヨーク 2日 ロイター] - 2日終盤のニューヨーク外為市場では、ユーロ/ドルが上昇した。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が、必要なら追加措置を講じるとしながらも、当面は現行の金融政策を維持する姿勢をあらためて表明したことが支えになった。

ドルは、米国内の政治対立が一部政府機関の閉鎖につながっている事態が嫌気されて全般的に下落した。

終盤のユーロ/ドルは0.44%高の1.3582ドルで、一時は2月以来の高値となる1.3606ドルをつけた。

ドル/円は、8月下旬以来の安値の97.12円まで下げた後、終盤は0.6%安の97.34円。

主要6通貨に対するICEフューチャーズUSドル指数<.DXY>は終盤が0.3%安の79.892で、2月以来の安値となる79.781に下落する場面があった。

ロイターのデータによると終盤のユーロ/円は0.2%安の132.22円。円は市場が不安定な状況に陥ると避難通貨として買われる傾向があるが、対ユーロではドラギ総裁の発言後に上値が抑えられた。

ECBは2日の理事会で政策金利を据え置いた。ドラギ総裁は理事会後の会見で、ユーロ圏経済について1カ月前とほぼ同じ評価を示すとともに、最近のユーロの強含みに対する懸念は明らかにしなかった。

また総裁は「為替レートはECBにとって政策目標ではなく、ECBの目標は中期的な物価安定だ」と語った。

スコシアバンク(トロント)のチーフ通貨ストラテジスト、カミラ・サットン氏は「この日のユーロ高は、ドラギ総裁が以前に言った内容以上の発言をしなかったことと大いに関係している。総裁のスタンスに際立った変化はなく、今回の理事会前に漂っていた総裁がよりハト派的になるのではないかという疑念が払しょくされた」と指摘した。

ユーロにとっては、イタリア上院がレッタ政権を賛成多数で信任したことも追い風になった。ベルルスコーニ元首相が、自身が率いる中道右派政党の自由国民(PDL)内部の意向を受けてレッタ政権を支持する方針に転換した。

一方、米国ではオバマ大統領が一部政府機関の閉鎖に対応するため、予定していたアジア歴訪の日程を短縮し、残りの日程についても実行できるか不透明感が出ている。

デイリーFX(ニューヨーク)の通貨アナリスト、クリストファー・ベッキオ氏は「米政局の混迷(という要素)がまさに市場に浸透し始めている。今年度予算をめぐる与野党の対立が、連邦債務上限問題にも波及するのではないかとの懸念もある」とした上で、ドル/円に関しては97.50円をはっきりと割り込んだので、目先は8月の安値である96.80─90円を維持できるかどうかを試す可能性があると予想した。

米企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)子会社などが朝方発表した9月の全米雇用報告の民間部門雇用者数が予想を下回ったことも、ドルの足を引っ張った。

4日には9月の米雇用統計発表が予定されているが、政府機関の閉鎖が続けば発表は延期される見込みだ。

*内容を追加します。

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