珍しい試みもある。青山フラワーマーケットの南青山本店では、2月14日のバレンタインデーの日は各店から集まった7~8名の男性スタッフだけで接客対応する。「女性スタッフだけの花屋に入っていくのは、男性客にとっては勇気がいること。男性スタッフがいれば安心して入店できる」と、井上社長は説く。
待ちの姿勢だった花屋業界
なぜ、花屋業界がこうした取り組みに力を入れるのか。背景にあるのは先行きに対する強烈な危機感だ。
「思考が止まっている業界」――。花屋業界は長年、このように揶揄されてきた。冠婚葬祭を中心に底堅い装飾需要があったため、特別な仕掛けをしなくても儲かっていた時代もあったが、近年は個人消費の伸び悩みや冠婚葬祭の簡素化を背景に、菊やカーネーションといった花の需要が年々減少傾向にある。農林水産省の統計によると、切り花類の直近の出荷量はピークである2000年前後に比べ、4割近くも減っている。
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