以下には、医師に必要な能力・資質として、①から⑪までをまとめてみた。いずれも重要な要素ばかりである。
【医師に必要な能力・資質11】
① 患者の要望に耳を傾けて正しく応える力(聞く能力と倫理的判断)
② 公共性・公共心(公を意識して思う心、社会の利益を追求する心)
③ プラス思考(患者の負の状況に前向きに向き合う心)
④ アナロジーを理解する心(患者の置かれている状況を理解して自らに置き換えて考える心)
⑤ 研鑽能力(医師としての技量を磨き深める能力)
⑥ 利益衡量能力(複数の価値が対立している場合にそれぞれの利益を調整しよりよい結論を導く能力)
⑦ 正当な注意力・判断力(科学的判断に基づく正しい行為から逸脱しない能力)
⑧ 正当な開拓精神(不確実性に立ち向かう能力)
⑨ 情報収集能力(新しい知見や情報を収集する能力)
⑩ 空間把握能力(腹腔鏡手術などで要求される能力)
⑪ 推理能力(患者が訴える症状から病巣を推理する能力)
”心の瞳”で相手を見つめること
別れの手紙を題材として、医師に必要な能力・資質について考えてきた。実は顧客を相手にする仕事であれば、どのような仕事でも多かれ少なかれ、ここに例示した能力・資質は必要で、根っこのところではつながりがあるのだ。
相手が不満を抱いている場合、もし自分が相手の立場だったら、どのように接してもらえば、自らの心が鎮まるのか。この場合、相手の状況を理解するように努め、それを自らに置き換えて理解する心があれば、難しい局面も穏やかに解決される方向に向かうかもしれない。”心の瞳”で相手を見つめてあげること。そうすれば、道筋は見えてくる。
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