ほぼ無人スーパー「アマゾン・ゴー」の全貌 レジ係もいなければ、買い物かごもない

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スーパーマーケットを利用する人なら、会計をして店を出るまでのプロセスが、時にイライラするものだということはわかっているだろう。レジの列がなかなか進まなかったり、自分で会計をするセルフレジで手間取る人がいたりするからだ。

この店を出るまでのプロセスが、アマゾン・ゴーでは、ほかに言い方が見つからないのだが、まるで万引きをしているような感じだ。ただし、店舗を出て数分後にアマゾンからオンラインで領収書が送られてくると、その感覚も消える。

店舗を出ると、スマホにレシートが届く(写真:Kyle Johnson/The New York Times)

万引きは簡単ではない

実のところ、アマゾン・ゴーでは万引きは簡単ではない。アマゾンの許可を得て、私は店舗のカメラのシステムをだまそうとしてみた。4.33ドルのバニラ・ソーダ4本パックを、棚にあるうちに買い物袋で包み、わきの下に挟んで店を出た。しかし、その代金はきちんと請求されていた。

まだ答えのない大きな疑問は、アマゾンがこの技術をどう展開する計画なのか、ということだ。アマゾン・ゴーの店舗をもっと出店するのか、あるいは世界に1つだけの斬新な店舗にとどめておくのか、同社は語ろうとしない。もっと興味深いのは、アマゾンがこの技術をホールフーズの店舗で使う可能性だが、プリーニによると、「そのような計画はない」とのことだ。

今後の店舗展開についてアマゾンは明らかにしていない(写真:Kyle Johnson/The New York Times)

アマゾンがクラウド・コンピューティングのサービスを他社に販売しているように、同社がアマゾン・ゴーの技術をほかの小売業者に販売する、といううわさすらある。今のところ、アマゾン・ゴーに行く人は、買い物の際には注意したほうがいい。レジで商品を一つひとつ確認することがないので、つい買い過ぎてしまうからだ。

(執筆:Nick Wingfield、翻訳:東方雅美)
© 2018 New York Times News Service

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