「挨拶」に失敗すると人間関係は崩壊する 人間関係でもっとも大切なのは挨拶だ

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最近私と友人がある知人宅で、楽しい豪華なもてなしを受けたときのことです。普段家庭であまり料理をしないからかその友人は、それがどれだけの時間とそれなりの費用と、そして何よりも私たちへの好意がなければできない接待かは、彼女の想像の範囲外だったようです。むしろ知人の道楽に付き合わされたような、またはインスタントラーメンでもてなされたのと変わらない感想と挨拶しかせず、驚きました。

別の友人は従妹におカネをだまし取られたと落胆していました。書類もだまされて作成され、訴えても勝ち目がないと言います。人見知りし、弁護士にまともに経過説明もできない友に代わり、私が訴状を3度ほど作成し、反訴も相手の弱点を数時間かけて見つけ出し、持たせました。手前ミソかも知れませんがそれらは弁護士に感心され、ほぼ加筆も訂正もなく採用され、あきらめていた金銭の大半が戻りました。

私が食事やカラオケにつきあえば感激してくれるその友ですが、この件に関しては報告だけで、「ありがとう」もありませんでした。感謝は期待してはいけないと頭では思いつつも、かなりこちらは苦労しただけに、拍子抜けで、残念な気持ちになりました。

挨拶の有無に、その人の価値観や感性が出ます。欠礼は親しくなければ人柄を疑われ、“感謝がない無礼”だとか悪意に取られかねないということを強調したいのです。

人間関係を築くには、まず挨拶から

匿子さんのご両親は、孫の七五三の祝いに招かれなかったのを非礼だと非難しておられます。誕生会で挨拶なしに帰ったご自分の無礼に気づいてない証拠です。あなたがそれでどれだけ恥ずかしい立場になったか、ご両親に伝えていないことに問題を感じます。ご両親に悪気がなくとも、義両親たちに、嫁の両親は失礼な人たちだと取られても仕方がない状況です。あなたの評価まで下がります。人間関係をよくするのもまずくするのも、まず挨拶から始まるのです。

私は実質離婚している夫婦が娘の結婚式に参列し、一緒に新幹線に乗って婿やその両親に見送られるまで、仲の良い夫婦を演じた親を知っています。「夫婦で愛情いっぱいに、大切に育てた娘です。ゆめゆめ軽んじて下さるな」というメッセージです。娘を想う親心とはそんなものです。

匿子さんの母上も、誕生会が終わって「本当に孫はかわいいものですね」などと挨拶をし、出口まででも父上と一緒し、夫婦仲が悪いことを隠すのが、その場のマナーです。娘を想う親ならではの自然の振る舞いです。

ここはご両親が、改めて挨拶をする場面です。ご両親があなたの夫や義両親に、正直にあの日の非礼を謝罪するべきだと、娘としてはっきりと進言するべきです。

あなたのご両親のように挨拶を重要視しない人柄を理解し、姻戚同士がそれなりの付き合いができている親族も、ザラにあります。その点からみればこれで絶縁だと怒る夫君も大人げないのですが、ほかにもご両親の過干渉など、不満があるためでしょう。

一旦は挨拶の重要性をご両親に認識していただき、夫君たちへ謝罪してもらってから次に進みましょう。ご両親がためらわれたら? 「娘や孫がかわいくないのか」、という“最終兵器”の一言は、かなり多くのご両親に効くものですよ。

ミセス・パンプキン 『最強の人生相談』『一流の育て方』著者

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立命館大学卒業。ビジネスパーソン向けの家庭問題・人間関係・人生相談の専門家として、東洋経済オンラインで2012年より執筆。最新刊は『最強の人生相談』(東洋経済新報社)。息子であり、『最強の働き方』(東洋経済新報社)の著者であるムーギー・キム氏との共著に、『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』(ダイヤモンド社)がある。ミセス・パンプキンへの相談は、こちらのメール、あるいは相談受付サイトで受け付けています。なお相談件数多数につき、過去に類似する相談があった場合には取り扱いません。ぜひ、これまでの連載をご参照ください。男性からのご相談も歓迎しております!

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