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仕事のやり直しが多い人は「トヨタ式」に学べ 始める前の準備に時間と手間をかけよう

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  • 桑原 晃弥 経済・経営ジャーナリスト
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やるべきことは大きく分けて3つあります。

(1)スタート時に納得しているか。わからないままスタートしない

(2)Y字路での報告など報連相を大切にする

(3)不良やミスを後工程に流さない自工程完結で行う

最初から部下が上司の意図を間違えて理解しているケースもあるように、スタートの時点でボタンの掛け違いが起きてしまっては最終的に「やり直し」になってしまいます。

あるいは、スタート時点でのズレはないものの、仕事を進めていく途中での判断ミスなどによって「やり直し」になるケースもあります。

さらに指示も正しく理解して、途中での判断ミスもないものの、最終的に出来上がった仕事の質が低かったり、ミスが多かったりして「やり直し」になるケースもあります。「やり直し」というムダを排除するためには、このように仕事のスタート時点、仕事の途中、仕事の最終段階それぞれに気を配り、注意をすることが必要なのです。

スタート時点での「理解」と「納得」を大切にしよう

やり直しをしないためにはやはり最初の段階でのしっかりとした「理解」と「納得」を欠くことはできません。

A社のケースでも設計段階や建築段階で「こんなはずでは」が起きるのは、A社の営業マンたちが顧客としっかりとしたコミュニケーションをとらず、ある種の見切り発車をしていたためです。

そのため本格的にものごとが動き出してから「ここは違う」「ここはこうしてほしい」といった食い違いが生じていたのです。反対に最初の段階でしっかりと話を聞いて、イラスト風の設計図などを使って納得を得ていれば、その後のトラブルややり直しはずいぶんと少なくできるのです。

トヨタ式を実践しているある企業の経営者が新入社員にいつも言っていたのは「とにかく顧客の話をしっかり聞きなさい。わからないことがあれば、その場で教えていただくか、それでもわからなければ顧客のおっしゃっていたことをそのまま先輩に伝えなさい」でした。

まだ十分な知識がない新入社員にとって顧客の話が100%わかることはまずありません。そんなとき、「わかったふり」をしていい加減な対応をしたり、「半分わかった」ような状態で仕事に入ってしまったりすると必ず問題が生じます。だからこそ、その経営者は「そのままをしっかり聞く」ことを強調したのです。

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【十分な準備を行ってからスタートする】

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