少子化の真因は「日本的な労働慣行」にある 人生100年時代、日本人はどう生きるべきか?

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Lynda Gratton/人材論、組織論の世界的権威。ロンドン・ビジネススクール経済学教授アンドリュー・スコット氏との共著『ライフ・シフト』がベストセラーに。(撮影:尾形文繁)

ーー日本は高齢化だけでなく、少子化の問題も抱えています。

グラットン:日本がほかと違うのは、移民を積極的に受け入れていないこと。他国のように海外から人を取り込んでいないことも、人口が減る一因になっている。

しかし、高齢化と少子化は、日本特有の問題ではない。日本が特別なのではなく、日本が最初にそれを経験しているということだ。だからこそ、私たちは日本に注目している。日本を見ることで、今後、ほかの国で起きることが理解しやすくなるからだ。さらに途上国では、こうした変化は先進国以上に急速に起きることになる。

婚姻率低下・少子化の原因は?

エモット:そのとおり。中国の平均年齢は、2030年代に米国を抜くと予想されている。こうした変化は急速に起きる。

ただ、高齢化と少子化の問題を一緒にする必要はない。韓国もそうだが、日本の出生率は極めて低い。英国、フランス、スウェーデンなどと比べると、かなり低い数字だ。一方、(同じ欧州でも)イタリアの出生率は低い。これは、政策的なインセンティブが大きく関係していることを示唆している。

日本ではこれに加えて、企業の人事政策が、結婚し、子どもを産むのを難しくしている。各種調査結果などによれば、男女を問わず、日本人の多くが結婚し子どもを持つことを望んでいる。にもかかわらず、なぜ少子化が進み、婚姻率が下がっているのか。企業の人事政策に問題があるのだ。

企業の人事政策の何が問題なのか? 2人の対談の続きは、こちら(週刊東洋経済プラス)でお読み下さい。
週刊東洋経済編集部
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