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パキスタン南西部の小さな港町に賭ける中国 グワダルへの巨額投資の落とし穴

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一方、中国当局者も、自国が出資するインフラ整備プロジェクトを宣伝している。「毎日、新たな変化が見られる。グワダル開発に向けた中国側の誠意が表われている」と、イスラマバードの中国大使館で首席公使を務めるLijian Zhao氏は11月、ツイートした。

海軍利用の可能性

グワダル投資の対価として、40年後にパキスタンに返還するまでのあいだ、中国は港湾収入の91%を受領する。さらに中国の運営事業社は20年以上にわたり主要な税金を免除される。

中国による今回の進出は、過去2世紀のあいだに、ロシアと英国、そして後に米国とソ連がペルシャ湾に面した不凍港の支配権を争ったときとは対照的だ、とパキスタンのHasil Bizenjo海運担当大臣は語る。

写真はグワダルの空港に到着する中国人労働者。10月撮影(2018年 ロイター/Drazen Jorgic)

「中国人は非常にスムーズに進出し、不凍港を手に入れた」と同大臣はロイターに語った。「不凍港を獲得するためなら、彼らの投資など微々たる金額だ」

米国防総省の報告書は7月、グワダルが中国の軍事基地になる可能性を指摘。インドもやはり懸念を表明しているが、中国政府はそうした発想を否定している。

「中国がパキスタンに軍事基地を建設しているなどという話は、単なる憶測にすぎない」と中国国防省の報道官は言う。

パキスタン当局者も、中国からグワダルを海軍が使うために利用したいという要請を受けたことはないと話している。「この港湾はもっぱら商業的な用途で使われることになるだろう。今後20年で、世界がどうなるか次第だが」と海運担当大臣は語った。

(Drazen Jorgic 翻訳:エァクレーレン)

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