ベンツにボルボ、「輸入車」人気再燃のワケ

小型車・SUVが充実、消費の2極化も加速

独アウディも主力の「A3」や「A4」のほか、低価格帯の「A1」などを販売。SUVも今年6月から新たに小型の「Q2」が加わった。Q2は最低価格が299万円という設定で販売が好調。12月までの半年間の当初目標2000台は達成する見込みだ。SUV購入者の平均年齢は20〜30代が26%を占め、40代の29%に続いて多い。若年層を中心に幅広い世代の訴求に成功している。

アウディは小型SUV「Q2」の販売が好調だ(写真:Audi)

仏プジョーは、2017年の欧州カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したSUV「3008」(357万円~)を今年3月に発売、9月からは3列シートの新型「5008」(404万円~)を販売している。2017年1〜11月の新規登録台数を前年から10%程度伸ばした。

輸入車の販売はリーマンショック直後の2009年に16万台まで落ち込んだが、その後、比較的低価格の小型車を輸入車メーカーが市場投入。主に200万〜300万円の価格帯の車が伸びて、全体の販売台数を押し上げた。

最近は高価格帯の車がよく売れる

ただ近年の傾向を見ると、むしろ400万円以上の価格帯の輸入車が伸びている。日本自動車輸入組合(JAIA)によると、400万円以上の輸入車の新規登録台数は2016年に12.5万台となり、この5年間で5万台増えた。一方、399万円以下の台数は15万台強で横ばい。低価格帯の車種が多い独フォルクスワーゲンの燃費不正問題の影響もあるが、比較的高価格帯の輸入車が近年売れていることがわかる。

さらに、機能面にも注目が集まっている。国産車よりも輸入車を選ぶ人の中には、安全運転支援機能やコネクテッド(つながる車)などを求める人が増えているようだ。

ボルボは安全運転支援機能に注力。自社の車による交通事故死ゼロを目指す(写真:Volvo Car Group)

いわゆる自動ブレーキや車線逸脱防止装置など、多様な安全機能を搭載した車が国産・輸入車問わず増えている。テレビCMや報道などの影響もあり、消費者の関心も高まった。ボルボは、先進安全・運転支援機能「インテリセーフ」を全車に標準装備し、「2020年までに新しいボルボ車での交通事故による死者数や重傷者をゼロにする」という目標を掲げる。こうしたメッセージにより、「ボルボは安全」というイメージが消費者に広がっている。

メルスデス・ベンツもつねに周囲360度を監視することで事故を予防する安全運転支援システム 「レーダーセーフティ」などを装備。また2017年7月発売の新型Sクラスには最新の通信機能「メルセデス・ミー・コネクト」を搭載した。故障や事故の際にコールセンターにつながるほか、レストランやホテルの予約、緊急時の病院の案内なども車内で可能になった。

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