アフリカはシェアリング経済の本拠地だった 今のコンピュータにはアフリカが足りない!

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おしゃれなファッションを楽しむコンゴの「サプール」(写真:Splash/アフロ)

若林:今年『Pen』(CCCメディアハウス)が5月号で<美しいアフリカ>という特集をやっていますね。あと、ビジネス誌がやっていたような……。

山田:『思想』はいつから用意されていましたか。

吉川:『思想』は準備に時間がかかる雑誌で、だいたい動き始めて刊行まで1年かかります。アフリカ特集は2017年8月の刊行なので、その1年前がスタート。アフリカをやりたいなと思ったのは、さらに1年前で、決心がつくまで1年かかったという感じです。

コンピュータにはアフリカが足りない

『WIRED』 VOL.29/特集「African freestyle ワイアード、アフリカに行く」(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

若林:『思想』は1937年に和辻哲郎が、<アフリカ的なるもの>についての論文を書いている、というのはすばらしい。歴史がありますね。私の雑誌『WIRED』はもともとアメリカで1993年に創刊されました。ケヴィン・ケリーという『テクニウム』『<インターネット>の次に来るもの』などの本を書いた人間が初代の編集長で、その彼が1995年にブライアン・イーノというミュージシャンと対談しています。そこでイーノがコンピュータ嫌いの理由について、「コンピュータにはアフリカが足りないからだ」と言うんです。

言葉自体が独り歩きしている感はありますが、僕もどこかで聞いて、まあそうだよねという感覚がありました。とはいえ、アフリカが満ち満ちたコンピュータってなんのことかわかりませんが。僕は業界でも有名なテック嫌いで、ついでにハッカソンも大嫌いです(笑)。

コンピュータは立派なものですが、限界もあるでしょうし、非常に西洋近代っぽい。テクノロジーを扱うメディアとしても、もう少し別の可能性を探れないかという人にとっても、彼の言葉はある種の呪いのように存在します。アフリカはそれ自体がクリシェなんですが、近代社会にひも付いた資本主義の限界が叫ばれるときに、西洋の外としてアフリカは目が向く場所です。その最新形としてイーノのご託宣がずっと残っていて、いつかアフリカをやらねばという意識がありました。

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