「年末進行ストレス」を軽視してはいけない 社員の負担を減らすために会社がすべきこと

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1. ストレスについてオープンであること

ストレス対策のために何をするにせよ、まずストレスを躊躇なく口にできるようにすることです。コーナーストーンのストレスマネジメントコースはたいてい、グループディスカッションから始まります(直接、あるいはプラットフォームを通じてバーチャルで)。「ホリデーシーズンがストレスの多い時期だ」ということを認識しておくことによって、プレッシャーに対処するためのリソース探しを手助けできるのです。

グループディスカッションに加え、マネジャーとの1対1での状況確認も必要です。まだこうしたことを定期的に行っていないなら、ホリデーシーズンは絶好の時期です。忘れてはならないのは、ストレスとは相対的なものであるということです。チーム内に2人のセールス担当者がいて、どちらも同じくらい疲れ果てていたとしても、理由はそれぞれに違うかもしれません。

1人はノルマのうち30%しか達成できておらず、もう1人は初のトップセールスの社長賞獲得を目指して頑張っているのかもしれません。そして全社的な取り組みを行ううえでは、このいずれの社員にとってもストレスのはけ口を与え、解消法についてアドバイスすることが重要なのです。

2. デスク(PCの前)から離れること

コーナーストーンでは目標を設定する際、そのうちの1割を健康に関する目標に充てるよう全員に奨励しています。自転車で通勤するとか、ヨガを習うとか、週に1度はウォーキングをするとか、何でもよいのです。アクティブな体が健全な精神をもたらすと信じているからです。それは科学的にも認められており、運動が健全なストレス解消法になることは いくつもの研究で指摘されています。

年末進行期間中は確かにいつもよりも時間を見つけることが難しくなるでしょうが、この時期こそ体を動かすことが大切なのです。私がよくやるのが、「ウォーキング・ミーティング(ウォーキング会議)」で、会議室を予約する代わりに近所を一回りしたり、下の階のロビーに降りて行って打ち合わせをすることです。あるいは、ケーブルテレビ(CATV)大手メディアコムのような会社がやっているように、仕事の後で「ハッピーアワー」ならぬ「ヘルシーアワー」を開催するのもよいでしょう。

専門家にストレスについての話をしてもらう

3. 社外リソースを活用する

そして何といっても大事なことが、専門家にストレスについての話をしてもらうことです。ディスカッションや社内でヨガや瞑想、マッサージのクラスを開くだけでなく、コーナーストーンのカリキュラムではTEDトークスからさまざまな記事や研究まで、ストレスマネジメントに関する社外リソースをいくつか利用できるようにしています。

リソースハブがあれば社員は自分で、マインドフルネス瞑想の大切さについて、無料瞑想アプリ「ヘッズスペース」の創業者アンディ・プディコムの話を聞くことだってできます。このようなリソース情報をリストにし、メールで共有するだけでもよいのです。

残業が増え、不機嫌な同僚やクライアント、お客たちに対応し、おそらく家族と過ごす時間もままならなくなるだろう社員を抱える企業のリーダーは、前もってホリデー期間中、社員がうまく心のバランスを取れるような方策を見いだしておくべきです。そしてもちろん、自らの健康もおろそかにしてはなりません。何といっても、自分自身がストレスにうまく対処できなければ、ほかの誰かの力になることなどできないのです。

ジェフ・ミラー コーナーストーン社タレントマネジメント部門シニアディレクター

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Jeff Miller

コーナーストーンが提供する、エンゲージメント、ラーニング、能力開発などのタレントマネジメントプログラムを統括。

大手量販チェーンや大手コーヒーチェーンで、人材育成を指揮してきた一方で、教育心理学の専門家として、大学など教育の分野でも25年の経験がある。若年層のモチベーションをどう引き上げるかをテーマにした著書や、職場のトレンド・社員教育戦略について寄稿した記事がある。

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