質疑応答を恐れる日本人
私はプレゼンテーション研修の講師をしているため、多くの方のプレゼンテーションを間近で聞く機会が多いのですが、あるとき、日本人と外国人では質疑応答の対応に大きな違いあることに気がつきました。
プレゼンが終了し質疑応答の時間が来たときに、海外のスピーカーは「Any question?(質問はありますか?)」と熱心に何度も聞き、何も質問が出ないとがっかりとした表情をするのに対し、日本人のスピーカーは質問が出ないと、「あ~、よかった……」とほっとした表情をするのです。
これは、(苦手な)プレゼンを早く終わらせたいという気持ちに加え、質問のとらえ方によるところも大きいのでしょう。質問を「ツッコミ、あらさがし」ととらえるのか、「聞き手の興味関心の表れ」ととらえるのかです。
本来、質疑応答はお互いの理解を深め、信頼性を高める機会なのですが、プレゼンにあまり慣れていない人は、自分の説明に不足があるから質問が出るものと認識してしまい、できれば避けたいと思いがちです。議論を通じて理解を深めていくことに慣れている欧米のスピーカーに比べると、どうしても質疑応答はハードルが高いように思えてしまうようです。
質疑応答がよい機会と思ったとしても、いきなりの想定外の質問にはひるむ……もっともです。では、どう準備して、対応していけばいいでしょうか。
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