「好き」を仕事にするコツは、直感を磨くこと ユニリーバ女性取締役・島田さんの仕事観

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輝かしいキャリアを築きながらも、自分のやりたいことに忠実に生きてきた島田さん。どうやったら実践できるのか、そのコツを教えてくれた。

「私たちは、『何々しなければならない』『何々するべきだ』というように、無意識に自分を“枠”にはめてしまっているものです。でも、当たり前になっている一般常識や、正しいと思い込んでいる制限思考を取り払って、『本当に自分がやりたいと思っていること』をやってみればいいのです。『“枠”じゃなくて、“ワクワク”を考えよう!』というのが、私の好きな言葉なんです(笑)」

「枠」を取り払い、「ワクワク」しよう!と説く島田さん(撮影:尾形文繁)

なるほど、確かにそう生きられたら理想ではあるが、その「やりたいこと」がわからない大人が多いのではないだろうか。やりたいことを見つけるには、どうすればいいのだろうか。これに対しては、「普段から直感を信じていること」が大切だと島田さんは言う。

「私はこれまでずっと、『直感を信じていれば、人生は必ずうまくいく!』と言ってきました。そう言っても、大抵は信じてもらえません。でも、誰にだって直感はあります。『こんなときに嬉しい』『こんなときに腹が立つ』など、微細な自分の感情の変化に気づくことができるようになっていれば、ピンときたときにチャンスを逃さず、幸せをつかむことができると思うんです」

ところが、人は大人になるにつれて、人目や評価を気にするようになり、いつのまにか、「失敗したくない」「自分は馬鹿だと思われたくない」と、“直感を否定する力”が発達してしまうのだと島田さんは加える。

「私は“マインドフルネス(今、ここに目を向けること)”を大切にしていて、直感を磨くために、ときどき意識して五感をフルに使うようにしています。人は意外と物事を見ているようで見ていなかったり、聞いているようで聞いていなかったりするものです。たとえば、会社への行き帰りだけでもいいので、『今日は何か新しいものを5つ見つけてみよう!』と意識してみてください。それだけで、見えてくることがあるものです」

日常の何気ない取り組みによって直感が研ぎ澄まされ、いつも自分らしい選択ができているのだろう。

幸せなキャリアを築くために大切なこと

「誰しも人は自分がハッピーになりたいし、人のことをハッピーにしたいと思っているものです。でも、自分を殺していたら、人をハッピーにすることなんてできるはずがありません。自分が満たされてこそ、初めて人を幸せにすることができるのではないでしょうか。一人ひとりが自分らしくいられたら、人と比較しなくてもいいし、人に対して不平不満を言わなくて済むようになるはずです。

だから、私は常々“Are you happy?”って聞いたら、“Yes!”って答えてくれる人がもっと増えてくれたらいいなと願っています。私のミッションは、笑顔で自分らしい人生、豊かな人生を送っている人で世の中をあふれ返らせることなんです」

変革の旗を高く掲げながら、変わりたいと思っている人、変わりつつある人、そして、未来を支える次世代に向かって、島田さんは今日もこう呼びかける。直感に従おう! 枠をはずそう! そして、ワクワクする人生を生きよう!

川下 和彦 クリエイティブディレクター/習慣化エバンジェリスト

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かわした かずひこ / Kazuhiko Kawasita

2000年、慶應義塾大学大学院修士課程終了後、総合広告会社に入社。マーケティング、PR、広告制作など、多岐にわたるクリエイティブ業務を経験。2017年春より、新しい事業を創造し、成長させることを標榜するスタートアップ・スタジオに兼務出向。広告クリエイティブに留まらず、イノベーション創出に取り組んでいる。著書に『コネ持ち父さん コネなし父さん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『ざんねんな努力』(アスコム)などがある。(撮影:原貴彦)

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