3位は半導体や機器の専門商社、伯東で1.3時間。ノー残業デーの実施などで残業時間を削減。一部の職種での在宅勤務トライアルや、研究職の裁量労働制度といった働き方の改革も進めている。
4位は紙・パルプ用のフエルトを製造する日本フエルトと、化粧品や健康食品の通信販売を展開するフォーシーズホールディングスが1.4時間で並んだ。以下、6位ハーバー研究所1.7時間、7位日本ケミファ2.1時間、8位クラスターテクノロジー2.2時間、9位東京ソワール2.3時間、10位IDEC2.4時間と続く。
残業5時間以内は31位マルタイ、三越伊勢丹HD、日本新薬、札幌臨床検査センターの4社(5.0時間)まで。99位ヤクルト本社、ヱスビー食品、イオン、東京海上HDの4社でも8.9時間と、上位100社でも月10時間に満たない。
繊維製品、保険、医薬品が残業少ない業種
全756社の残業平均値も18.6時間で、1カ月20日間働くとすると、1日の残業時間は1時間未満だ。一見「長時間残業」とは無縁の職場ばかりのように見える。ただ、業種別に見ていくと、残業が多い業種はまだ存在する。
ランキング対象企業が10社以上存在する業種で、最も残業時間が多かったのは、建設業の31.1時間(48社)。続いて、輸送用機器24.0時間(45社)、情報・通信業22.1時間(51社)などだった。
一方、低いのは、繊維製品8.9時間(17社)、保険業9.1時間(11社)、医薬品9.8時間(23社)、化学14.4時間(69社)といったところ。依然、業種によるバラつきはある。
就活で希望する業界がある程度決まっているのであれば、こうした業種平均値を参考にするといいだろう。志望企業の残業時間が平均値と比較して多いか少ないかは「業種内での働きやすさ」の判断基準になる。6月に発行した『CSR企業白書』2017年版には、昨年の業種平均値を掲載しているのでご覧いただきたい(2018年版は2017年4月に発行予定)。
ワーク・ライフ・バランスが重視されるなか、残業時間の少ない会社に注目する学生は多い。自分のやりたい仕事が行える環境で、さらにそうした会社であれば理想的だ。『CSR企業総覧(雇用・人材活用編)』を活用して、ぜひ理想の会社を見つけていただきたい。
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