トランプの強硬姿勢がもたらした意外な成果 ぶちこわされる前に日本含む11カ国が結束?

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週末の11月12日は、エリザベス女王杯(京都第11R、距離2200メートル)である。豪華メンバーが揃ってまことに楽しみなレースとなった。古馬のトップクラスが勢揃いで、出ていないのはソウルスターリングくらい。そして3歳牝馬では3歳クラシック最後の一冠である秋華賞の1~3着が出馬する。

エリザベス女王杯は、ドナルドだからミッキー!?

このレースのユニークな点は、その年のヴィクトリアマイル(5月に行われる、牝馬限定の1600メートルG1)でボロ負けした馬が意外とよく来るのである。

2016年の「エリ女」の覇者はクイーンズリングだったが、ヴィクトリアマイルでは8着だった。また、2014年のラキシスは同15着、2012年のレインボーダリアは同12着といった具合だ。春の府中の1600mと秋の京都2200mでは、勝ち馬の傾向がまるで違うのは当然だが、同じ英国女王でもヴィクトリアとエリザベスでは全然違う、と覚えておきたい。

そこで今年は、ヴィクトリアマイルで期待を裏切った馬から狙ってみよう。その方がオッズ的にも妙味があるからね。4番人気で4着だったスマートレイヤーなんぞは、中途半端な存在ということで切ってしまおう。狙い目はミッキークイーン(1番人気で7着)とルージュバック(2番人気で10着)に絞ることができる。

普段の筆者であれば文句なく後者を選択し、ルージュバックのG1初制覇を応援したいところ。昨年のこのレースも、マンハッタンカフェ産駒のワンツーフィニッシュだったし。ところがエリザベス女王杯には、「乗り替わりは凶」というジンクスもある。ルージュバックの鞍上は、戸崎圭太からオールカマーで北村宏司騎手に代わり、今度は名手ライアン・ムーア騎手だという。普通なら買い材料なのだろうが、ここは死角があると見た。

逆にミッキークイーンは、浜中俊騎手が2歳馬の時から続けて乗っている。宝塚記念3着以来久々のレースとなるが、大丈夫、この馬は休み明けでもちゃんと走る。ということで、狙いはミッキークイーンとする。

何より今週はトランプ大統領訪日の印象が強く残っている。ドナルドといえばミッキー(マウス)、トランプといえばクイーンじゃありませんか。ここはやっぱりミッキークイーンの出番でしょ。などと言いつつ、ルージュバックとのワイドも押さえておきたいと考える次第である。

かんべえ(吉崎 達彦) 双日総合研究所チーフエコノミスト

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Kanbee

吉崎達彦/1960年富山県生まれ。双日総合研究所チーフエコノミスト。かんべえの名前で親しまれるエコノミストで、米国などを中心とする国際問題研究家でもある。一橋大学卒業後、日商岩井入社。米国ブルッキングス研究所客員研究員や、経済同友会代表幹事秘書・調査役などを経て2004年から現職。日銀第28代総裁の速水優氏の懐刀だったことは知る人ぞ知る事実。エコノミストとして活躍するかたわら、テレビ、ラジオのコメンテーターとしてわかりやすい解説には定評がある。また同氏のブログ「溜池通信」は連載500回を超え、米国や国際政治ウォッチャー、株式ストラテジストなども注目する人気サイト。著書に『溜池通信 いかにもこれが経済』(日本経済新聞出版社)、『アメリカの論理』(新潮新書)など多数。競馬での馬券戦略は、大枚をはたかず、本命から中穴を狙うのが基本。的中率はなかなかのもの。

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