「ブラック企業」の定義は、かなり間違っている

長時間労働抑制だけでは意味がない

「ブラック企業=長時間労働=残業抑制」の図式は間違っている(写真:プラナ/PIXTA)

「ブラック企業」という言葉は、いまや当たり前のようになりました。最近は厚生労働省が「ブラック企業リスト」なるものをホームページに掲載するようになり、労働基準関係法令に違反している企業に警鐘を鳴らしています。しかし、結局のところ、何をもって「ブラック企業」というのでしょうか。いま一つスッキリしないブラック企業の定義を、草食投資隊の3人に議論してもらいました。

「ブラック企業リスト」の基準とは?

この連載の一覧はこちら

渋澤:厚生労働省が作成して公表している「労働基準関係法令違反に係る公表事案」というリストがありますよね。通称、「ブラック企業リスト」などといわれているのですが、厚労省はこれを毎月発表するということです。残業代の未払いや違法な時間外労働以外のケース、たとえば安全措置を講ぜずに危険な作業をさせたなどの事例も多く載っています。

中野:確か、ブラック企業リストって当初発表されたのが5月で、そのときの社数が332社。この8月に発表されたときには401社に増えたものだから、ちょっと話題になっていましたね。でも、このブラック企業リストに掲載される基準って何ですか。

渋澤:表題のとおり、労働基準関係法に違反したという疑いで送検された企業が掲載されるもので、送検を公表した日から約1年間、厚労省のホームページに掲載されます。確か、初めて公表されたときに、例の大手広告代理店をはじめとして、大企業がいくつかリストに含まれていたことから、話題になりました。

次ページ家やファミレスで、隠れ残業したら元も子もない
マーケットの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ドラマな日常、日常にドラマ
  • 晩婚さんいらっしゃい!
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
世界の投資マネーが殺到<br>沸騰! 医療テックベンチャー

2020年に世界の医療関連ベンチャーの調達額は465億ドルと過去最高を記録。10年間で5倍に膨張し、米グーグルやアマゾン、アップル、さらには中国の巨大IT企業もこぞって進出中です。国内の有望スタートアップ21社も掲載した必読の最新ガイド。

東洋経済education×ICT