<グローバルエリートからの講評>
今回、昨年年末に対談させていただいて以来、実に8カ月ぶりに城さんと対談させていただいたわけだが、城さんの発言で注目したいのが。愛社精神、新陳代謝、他社でも通用するスキルの3点である。
日本は愛社精神が強いと言うがそれは建前で、強いコミットメントのリターンとして会社からも終生面倒を見てくれるという“御恩と奉公”の現代版があった中で、思い返せば会社が平気でリストラするようになり“御恩”が消えたのに、いまだに“奉公”のメンタリティが慣性として一部で強く残っているのだろうか。
そして自分自身の“奉公”が会社を向きすぎているがために、他社でも通用する“プロフェッショナル”としてのスキルや人材価値の向上に時間を使わず、ある日“新陳代謝”の大義名分を突き付けられて40で路頭に迷うビジネスパーソンたち。
このことは、生涯続く“御恩と奉公”から、いつか訪れる“切り捨て御免”を前提とした“下剋上メンタリティ”で会社や上司と対峙しなければ立ち行かなくなってきたということを意味するのだろうか。
もちろん会社の中には伝統的な“御恩と奉公モデル”を堅守し、今後も維持できる一部の会社もあるのだろうが、全体的なトレンドとしては、長年忠誠を尽くしてきた会社に見限られ、陰湿ないじめを受けて退職に追いやられるケースが後を絶たない。
そこで次回の対談では2013年9月現在、日本社会の英雄的40代ビジネスパーソンである“半沢直樹氏”の生き様に関し、城さんと引き続き議論していきたい。
(構成:長山清子、撮影:梅谷秀司)
※ その2に続く:「半沢直樹」に熱狂する、バブル世代の悲愁
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