UUUMの原点は「YouTuberのお悩み解決」だ 話題の新興企業トップにロングインタビュー

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村上誠典(シニフィアン共同代表。以下、村上):「成長性に関する説明資料」の9ページ目に、中期的なターゲット市場として12兆円という大きな数字を出されていますが、どういうことを期待してこの数字を出されたんですか?

鎌田:動画がもっと伸びていく分野だという可能性を伝えたいんです。ユーチューバーはトレンドを作っていけるパワーを持っているし、僕らは動画自体でマネタイズができています。これがまだまだ伸びて、ほかは追随しないと思っているので。

小林:海外では、MCNが大手と合従連衡する、あるいはM&Aをしていく動きがすでに起こっています。日本でも同様の動きは今後起こりうるものでしょうか?

鎌田:IPOしたばかりで自己資本もまだ十数億円しかありませんし、すぐにということはないですが、IPOのメリットとして成長を加速させたいのでM&Aは積極的にやっていきたいとは考えています。ただ、合従連衡といっても、MCNはメディアという性質も持っている以上、1社集中というのはやりにくいんです。それは上場前から考えていました。だからVCから出資を受けて、上場して独立してやっていこうということで、ジャフコを選んだという経緯があります。どこかの傘下に入るならIPOする必要もないですし、今後もないだろうと思います。

PPAPが示したプロ動画の可能性

村上:海外展開についてお聞きしたいんですが、国内ではユーチューバーとの関係を深めることで自然とビジネスを広げていくことができた側面もあると思うんですが、海外の場合は自然とアライアンスができるということは起こりづらいですよね。海外の進出にあたっては、ある程度の段階から意識して動かれていたんですか?

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