「抜歯」を免れない人が知っておきたい心得 強い痛みを起こすドライソケットを避けよう

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○抜歯後

<1>血が止まるまでガーゼをしっかりとかむ

きちんと血の塊ができれば血は止まり、抜歯によって生じた穴がふさがっていきます。出血している間にガーゼを外してしまうのではなく、血が止まるまでガーゼをしっかりかむようにしましょう。

<2>口を極力ゆすがない

「血の味がするから気持ちが悪い」、また「食べ物が入ったから取り除きたい」といって、抜歯後に水でぶくぶく口内をゆすぐのはNGです。うがいが多すぎることが、ドライソケットを起こしやすくする最大の原因といわれています。抜歯後数日は、ぶくぶく口の中をゆすぐのは避けるようにしましょう。

気になって何度も触れるのはNG

<3>抜いた部分を触らない

抜いた部分の穴が気になって、指や舌で何度も触ってしまう人がいますが、このように何度も触れると、抜歯部分が細菌感染を起こしやすくなってしまいます。また、せっかくできた血の塊が剝がれてしまうかもしれません。気になっても触らないようにしてくださいね。

<4>抜いた部分を吸わない

抜いた穴に食べかすが入ったとしても、吸い取ったりしてはいけません。勢いよく吸い取ると、抜歯部分にせっかくできた血の塊を剝がしてしまうことにつながります。

<5>当日は血行がよくなることを避ける

抜いた当日は激しい運動や飲酒、湯船につかるなどの血行がよくなることを控えましょう。血が止まりにくくなり、血の塊ができなくなる原因となります。

<6>たばこを吸わない

喫煙は治りが遅くなったり、血行が悪くなったりする原因になります。抜歯後最低1週間ほどはたばこを控えるようにしてください。

ドライソケットになりやすいのは下の親知らずです。

歯茎に埋もれているなどの理由で不潔になっていることが多く、細菌感染を起こしやすい下顎の骨が緻密で硬いため、出血しにくい。硬い骨にがっちり埋まっていることが多く、難抜歯になることが多い。

これらの理由によって、ドライソケットになりがちです。自然にドライソケットになってしまうケースもありますが、上にあげた注意事項をしっかり守ることでドライソケットになることを回避できることも多いのが筆者の実感です。

小林 保行 歯科医師/キーデンタルクリニック院長

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こばやし やすゆき / Yasuyuki Kobayashi

2004年東京歯科大学歯学部卒業、表参道の総合歯科医院に勤務。2006年市谷の歯科医院にて副院長として勤務。2008年に赤坂見附駅から徒歩1分の場所にキーデンタルクリニックを開院しました。開院以来、「確かな技術で納得の治療を」モットーに、あごや歯の場所を細かく分析をし、歯だけでなく口回りを総合的に診断。現在はムシバラボというサイトを立ち上げ、歯や口周りの情報を発信。主な資格はDHA岩田セミナー認定医、総合治療セミナー「一の会」認定医、クリアアライナー矯正認定医、日本顎咬合学会所属、日本インプラント学会所属、消防庁認定、救命技能講師修了。

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