32歳年収600万円「貯金ゼロ」に足りないワザ 同期で同年収でも「しっかり者」は800万到達

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詳しく聞くと、Aさんは貯金がたった5万円。ほぼゼロです。一方、Bさんは800万円もあることがわかったのです。

「貯めよう」と思わなければ、おカネは貯まらない

最初に会ったとき、Aさんはおカネのことに興味がなさそうだったため、私は特におカネについて話すことはありませんでした。一方のBさんは、おカネについてフラットに会話をしてくれたため、私も知っている情報をいろいろとお伝えすることができたのです。

確かに、おカネのことは考えるのが面倒なところもあります。しかし、興味がない姿勢を強く打ち出してしまうと、入ってくるかもしれなかった情報を逃すことがあります。Aさんが、面倒で苦手だけど知りたいとは思っている、と話してくれていたら、きっと初めて会った場面でもお伝えできることがあったように思います。

結果的にAさんにも相談をいただいたので、いろいろとお話ができましたが、AさんとBさんでは、日常生活を通じておカネの情報が集まる量は雲泥の差があると感じました。

Aさんに限らず、「収入は高いのにおカネが貯められない人」には、いくつか共通する特徴があります。

たとえば、そもそも「おカネを貯めなければいけない」と思っていない、という人が多いのです。経済的な不自由さを感じることが少ないため、貯金の必要性を感じにくいようです。

一方、Bさんのようなタイプの人は、少し長い目で物事を見ています。今は経済的に困らないけれど、病気をした場合、転職など新しい人生に挑戦したい場合、年を重ねて今と同じペースでは働けなくなった場合などを想定し、「今のおカネは、今だけのものではない」と考えています。

仮に、22歳から60歳まで38年間働き、その後90歳までの30年間は、貯蓄と公的年金で暮らすと仮定します。60歳以降の30年間で受け取ることができる公的年金の総額が現役時代の収入の半分(2分の1と数えず、あえて4分の2とします)だった場合、22歳から60歳までの38年間で「収入の4分の1」を未来のために残すことにすればどうでしょうか。

これができれば、「リタイア後」も、コンスタントに4分の3(4分の2+4分の1)程度のおカネを使い続けることができます。4分の1という額かどうかは人それぞれですが、貯められる人は人生を俯瞰(ふかん)して、このように「収入の4分の1」というように、決まった割合を、給与が出たらすぐに貯金用の口座に「よけてしまう」こと(=先取り貯金)を行っています。

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