「マインドフルネス」という言葉を最近、耳にすることも多いのではないでしょうか。多少の解釈の差はあるにせよ、簡単に言えば、深くゆっくり呼吸をしながら瞑想を行うことで得られる、ストレスコントロールの一種です。自分や周りの状態に意識を向け、ありのままの状態を感じることによって、半覚醒状態を作り出し、緊張や不安の緩和を促します。リラックス状態を意図的に作り出すことで、次の行動へのエネルギーを高めていくことが可能になります。心を整えるイメージを持っていただけるとよいでしょう。
脳科学の研究によっても実証され、ストレスの軽減や、従業員のモチベーションアップ、スポーツにおけるパフォーマンスの向上、子ども向けの教育プログラムでは、落ち着きや学習能力向上などで応用されています。
無意識に肩に力が入ってしまうことも多い現代、作為的に心の弛緩を行う必要があるのです。
10分でできるマインドフルネス呼吸法
10分でできるマインドフルネス呼吸法をやってみましょう(スマホなどを使って10分タイマーをかけておけば、休憩時間でも安心です)。
2. 肩を外側に何回か回して胸を開く姿勢を取る。
3. 肩の力を抜いて、目を軽く閉じる。
4. 肺の中にある空気を出し切るつもりで、ふーっと大きくため息をつく。
5. 次に鼻からゆったりと大きく息を吸う。
6. 自分の呼吸に注意を向け、深呼吸を繰り返す。
7. 長さやリズムを気にしないで、好きな長さでゆっくり呼吸を繰り返す。
8. 呼吸が楽に行える感じがしてきたら、自分の体に意識を向ける。
9. 足の先から頭まで順を追って、心の中で観察する。
(床についている足の先が冷たい、肩が凝っていて重い、ほおに当たる空気がスースーする感じなど)
10. さらに、周りの空気の感じや聞こえてくる音などに意識を向けてみる。
11. 何度かやって慣れてきたら、心の状態にも意識を向けてみる。
(胸のあたりがざわざわする、ゆったりして安心感があるなど)
12.ゆっくり目を開けて終了です。
覚醒と睡眠のちょうど中間にあたる半覚醒の状態を作り、心がニュートラルな状態になるイメージをしてください。10分程度で効果があり、ちょっとした空き時間にもできるので、習慣化できれば、なお効果的です。通勤や移動の折に電車やバスの中で座れたときなど、ちょっとスマホの画面を見るのをやめてやってみるのもよいでしょう。
その後の疲れが違うのを、実感できるのと思います。
また、睡眠導入効果もあるので、寝つきが悪い方は、布団の中で横になる姿勢で行ってみてください。その場合は、タイマーなどをかけずに、そのまま眠ってしまって構いません。
疲れ切っていて、すぐに眠ってしまうという方もいらっしゃると思いますが、実は、10~15分ほど半覚醒状態を経て睡眠に入るほうが、良質な睡眠が得られるとも言われていますので、寝つきがよい方にとっても有効な方法です。
つねに張り詰めた心では、体も参ってしまいます。心の緩急が必要です。ぜひ、心を弛緩するひとときを作り、心を休めて心の柔軟性を育みましょう。
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