これがドイツ自動車大手の「EV量産戦略」だ テスラなどの新興メーカーに対抗
テスラが今年発売した普及価格の「モデル3」で自動車市場の主流に参入するなか、BMWは戦略を転換し、通常車の「バッテリー駆動バージョン」を投入することでEVを量産する方針を決めた。
フレーリッヒ氏は、1つのパワートレーン(動力伝達装置)に特化した車体デザインはもはや必要ないと述べた。
「X3」の完全電気版を2020年までに発売
BMWは、人気のスポーツ用多目的車(SUV)「X3」の完全電気版を2020年までに発売する準備を進めている。またメルセデス・ベンツは、ベストセラーのSUV「GLC」をベースにしたEVの「EQ」を2019年に発売する。
BMWが開発中の新EV「i Vision Concept」は、今後開発される「3シリーズ」のものと同じ車台を利用する。
電気版とガソリン版の車は同じ生産ラインで作られるため、EVの需要に柔軟に対応できるようになる。
BMWは、i3の寿命を伸ばすため、デザインを一新して新たなバッテリーも搭載した。
だが全体の戦略としては、大量生産ラインをオーバーホールし、必要があれば生産を急拡大する方向だ。
EVの需要は、価格が高く充電設備が十分でないことから低迷している。だがそれは、バッテリー価格の下落が続けば変わるかもしれない。