33歳コワモテ力士の目を覚まさせた妻の叱咤 相撲界の壊し屋・松鳳山が直面した引退危機
不安と戦いながらも、あえて厳しい言葉で突き放した妻。すると、夫は…
「辞めるのは今じゃない、このまま落ちて負けるのは格好悪いって思ったんです。負けたまま引き下がるのは一生後悔するって」(松鳳山)
妻のゲキにより、闘争心に再び火のついた松鳳山。迎えた2015年9月場所では怒濤の快進撃を果たす。13勝2敗で十両優勝を果たし幕内に返り咲き、その翌場所には12勝をあげ敢闘賞も獲得。見事な復活を果たした。
「『辞めれば』っていう言葉がなかったら、またこうやって戻って来て相撲を取ってなかったかもしれないですね」(松鳳山)
現在、夫・松鳳山は前頭4枚目、再び三役を狙える番付に。そんな夫のため、場所中、妻・あいさんには必ずやる事が。それは「ゲン担ぎ」である。
ゲンを担いで「白」で身なりを固める妻
取材に訪れたこの日も、あいさんの身なりは夫の白星を願って、全身、白い服。念には念を入れて足の爪まで白に。さらに夫を闘いの場に送り出す前、用意する食事は真っ白いご飯の白めしおにぎり。子どもたちには金星マークの服や勝ち越し数の8がついた服を着用させ、リビングの壁にはいろいろな神社の必勝お守りがズラリと並ぶ。
「勝つっていうお守りが多いですね。何がなんでも勝って欲しいっていうのがあって…やっぱり必勝とかがあるとついつい買っちゃいます」(あいさん)
東京での場所中、あいさんは夫を毎日、車で国技館まで送り届ける。取組を見るのは、決まって国技館近くの駐車場。この日の対戦相手は、横綱・日馬富士(はるまふじ)。車の中で「がんばれ!いけいけ!」と祈るも残念ながら黒星だった。
しかし、夫の性格を知り尽くす妻は…
「もう、何やってんのみたいな…説教ですね。私は慰めるとか絶対しないので。まだ明日もあるので15日間とりあえず死ぬ気で頑張れとハッパかけていきます」(あいさん)
夫の活躍を信じ、妻は今日もコワモテ力士の尻を叩く。
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