協定はアルゼンチン、欧州連合(EU)、モンゴルが主導している。中でも死刑廃止に向け、積極的な役割を演じているのがアルゼンチンだ。EUも規制を強化し、死刑執行および拷問に使用される製品の取引を昨年、全面禁止した。モンゴルは2015年に死刑を廃止。周辺の多数の国で拷問や死刑執行が当たり前に行われている中、模範を示した。
各国単独の取り組みには限界がある
規制強化の効果はすでに表れている。だが、各国単独での取り組みには限界がある。この種の製品を製造・売買する業者は、各国国内法の網を逃れるべく、取引手法やルートを変えている。規制を真に効果的なものとするには、多くの国が協力し合う必要がある。
確かに、拷問や死刑を根絶するには、貿易の枠を超えた広範かつ長期の取り組みが必要だ。だが、われわれは貿易に焦点を絞ることで変化を生み出そうとしている。
通商政策はカネだけの問題ではない。人権擁護のための強力なツールでもある。拷問や死刑の道具がほかの商品と同様に売買されるのを、決して許してはならない。
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