iPhone 8発売!選ぶべきはどの携帯会社か 各社各様のプラン、やっぱりわかりにくい?
通信データ量の多いプランを薦めることを携帯3社は「アップセル」と呼んでいる。携帯端末代や通信料金を割り引いても、アップセルが進めば、携帯会社にとっては1人当たりの売り上げを増やすことができる。
大容量プランを前面に出すのがソフトバンクだ。「月20ギガのギガモンスターを利用するユーザーの3割は1年の間に上限を超えた月がある。2週間で上限に達し、Wi-Fiスポットを探し回るユーザーもいるほどだ。そうしたお客さんに向けてウルトラギガモンスター(月50ギガ上限のプラン)を用意した」(宮内社長)。
一方で、KDDIの田中社長は「月50ギガのプランにニーズがあるとは思っていない」としている。
ドコモは50ギガでソフトバンクの倍以上の通信料金だが、実は上限100ギガまでのプランもある。「パケットパックの選択肢の多さもドコモの強みだ」と吉澤社長は胸を張る(ドコモの「ウルトラシェアパック50」は1万6000円、ソフトバンクの「ウルトラギガモンスター」は7000円で年末まで向こう1年間6500円になるキャンペーンを実施中)。
依然わかりにくい料金体系
肝心の端末価格や通信料金については、3社とも「当社が一番お得」と自信満々だ。ドコモは発売直前に、8から次の新型iPhoneに乗り換える際に4万円分のポイントを付与するプログラムを導入。「2年以上使ってもらえればかなり有利なプログラムを用意した」と吉澤社長は自信をみせる。KDDIは従来よりも3割以上安い月額1980円からの格安プランを新型iPhoneにも適用。使えば使うほど安くなるとしている。
ただ、端末の値引きや通信料金の値引き方法はまちまちで、ソフトバンクやKDDIが相変わらず他社からの乗り換えを優遇するなどして、どこが一番安いのかが極めて難解だ。「どれが一番安いのかわかりにくい」との東洋経済の質問に、「ドコモはわかりやすいですよ」と吉澤社長は意外そうな顔を浮かべていた。
ちなみにドコモの場合、端末の下取りや家族割を組み合わせると「実質ゼロ円」になる場合がある。これは実質ゼロ円販売を禁じた総務省のガイドラインに一見反しているように見えるが、「反していない」と吉澤社長は余裕の笑みを浮かべる。これは、ガイドラインが「下取り分を含まない」ため。下取り価格が2代前のiPhoneの既存機種の中古市場価格を下回らなければ、下取り分を含めて実質ゼロ円でも問題視しないからだ。
はたして一般ユーザーは「わかりやすい」と感じてiPhone8を買うだろうか。総務省が問題視してきた過度な値引き販売が8を契機に復活しないだろうか。新型iPhoneの販売合戦は今週末から本格化する。
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