年5000万円赤字の割烹を再興した女将の改革

立ち塞がる義父の先代を緻密に納得させた

念願のリニューアルによって内装は生まれ変わった

祐子さんが女将に就任して1年、念願のリニューアルが実現した。デザインは社長時代のツテを使い、ペニンシュラホテルやヒルトンホテルを手掛けたデザイナー、橋本夕紀夫氏に依頼した。

以前は、風格はありつつも昔ながらの日本料理屋という古めかしい作りだった「や満登」は、カウンター席はヒノキの香り漂う広々とした空間に生まれ変わり、個室の畳はあえて残しつつテーブル席に。若者にも高齢者にもくつろぎやすくした。

長らくしまわれていた麒麟像はリニューアルの目玉に

食器や調度品などは全て祐子さん自ら選び、目で見ても楽しめる食卓に。今回のリニューアルで義父・孝行さんがいちばん喜んでくれたのが、孝行さんのお母さんが愛用した帯を飾ったことだ。

「2代目の女将、100歳で亡くなった祖母の帯がちょうどこのお部屋に合いましたので、額に入れて絵のように飾らせて頂いております。『面影』というお部屋の名前にちなんで何か昔のものが蘇れば良いなと思って飾らせて頂きました」(祐子さん)

年商は数倍の1億円超へ

リニューアル後は、和モダンな内装が人気を呼びお客さんが急増した。3日に1度はお客さんがゼロだった「や満登」が、今では1日100人以上が訪れる人気店に生まれ変わった。そして年商は祐子さんが嫁ぐ前の数倍となる1億円超まで伸びた。

これまで祐子さんと数々のバトルを演じてきた義父・孝行さんは…

「私が昭和の始めの生まれですからね、今はこういう時代なんだと。ちょっと自分で目が醒めるのが遅きに失したかなと。料理屋っていうのは、女将さんがしっかりしてないと栄えないっていうことは、(2代目の)親父から聞いていましたから、息子は良い人を見つけてくれたと、それが凄く嬉しいです。」(孝行さん)

孝行さんも祐子さんの手腕を認めているようだ!そして最後に、今回出番がちょっと少なかった夫・英行さんはこう言う。

「彼女無しだと、今の生活はしていません。つえー味方です。」(英行さん)

「褒め足りない…笑」(祐子さん)

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