「問題の棚上げ」が合理的と考えられる場合

「先送り」の意味:勝者と敗者のインセンティブは食い違う

締め切り前の大慌て、そこから考えてみた

著者:安田洋祐(経済学者、政策研究大学院大学助教授) 撮影:尾形文繁

人は、好きなこと・楽しいことを早めにしたくなる一方、嫌なこと・苦しいことはついつい先送りしてしまうものだ。

たとえば、夏休みの宿題を、ギリギリまで手つかずで残してしまうように。かく言う私もその一人で、締め切り前にさっさと仕事を片付けてしまう、ということは、今でもまずない……。

夏休みの宿題や原稿執筆のように、「必ずやり遂げなければいけない期日」が設定されている場合、それを超える先送りはできない。

可能な場合もあるかもしれないが、罰や悪評など、ほかの問題が発生するので、あまり現実的ではないだろう。

いったん締め切りが決まると、どんなに嫌な作業や結果が待っているとしても、どこかで腹をくくらなければいけない。先送りには限界があるのだ。

では、期日が定まっていない場合はどうだろうか。

もし罰などのペナルティが発生しないのであれば、嫌なことはできるだけ先送りにするのがベストになる。

次ページ今日こそは、今月こそは、今年こそは……?
キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ブックス・レビュー
  • 埼玉のナゾ
  • 30歳とお金のリアル
  • はじまりの食卓
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
DMMの変身<br>異色IT企業を大解剖

アダルトビデオで出発し、雑多な事業への参入で膨張してきたDMM.comグループ。事業領域はネット系を飛び出し、約40に広がる。脱アダルトを進め組織体制も変革。それでも「上場は考えない」(亀山会長)。謎多き会社の実態に迫った。