「つぶやきながら歩く」と不調が消えるワケ 「ウォーキング」×「客観視」が心に効く

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【ステップ3】坐禅の行――瞑想して、いまの自分と向き合う

ステップ1、2を終えたあと、最後に必ず実践していただきたいのがステップ3の坐禅・瞑想の時間です。

まず、静かな環境であぐらを組みます。そして、左右の手のひらと親指で丸く円窓を作り、それを下腹部のあたりに自然に置きましょう。座禅の最中は、この円窓をきれいな形に保つようにしてください。そして、「身息心」の流れで姿勢と呼吸を整えたら、軽く目を閉じて瞑想に入ります。坐禅を組みながら、いま自分が置かれている状況に思いをめぐらせてください。シンプルですが、基本はこれだけです。

坐禅は、正式なやり方は宗派や流儀によって異なるのですが、歩行禅では、誰でも実践しやすいように宗教色を薄く、「いまの自分と客観的に向き合う」ことをテーマにしました。坐禅を続ける時間は自由ですが、初心者なら、まずは「最低でも5分」を目標にしましょう。

「ウォーキング+瞑想」は最強の組み合わせ

『歩くだけで不調が消える 歩行禅のすすめ』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

私にとって大峯千日回峰行は、ひたすら山道を歩きながらお釈迦様の教えのもとに自問自答を重ね、「悟り」の境地に近づこうとする修行でした。ごく簡単に言ってしまえば、この大峯千日回峰行での経験をベースに、ウォーキングと坐禅と瞑想を組み合わせたものが「歩行禅」です。

坐禅や瞑想は、近年、世界的なブームとなっている「マインドフルネス」の手法として再評価されていますし、ウォーキングの健康効果については、ここで改めてお伝えするまでもありませんね。

心身相関という言葉があるように、心が病むと身体に不調があらわれますし、身体の調子が悪ければ心の元気もなくなります。ウォーキングと瞑想を組み合わせた歩行禅は、この「心」と「身体」を両面から健全にする、“1粒で2度おいしい”メソッドなのです。

塩沼 亮潤 大阿闍梨、慈眼寺住職

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しおぬま りょうじゅん / Ryojun Shionuma

1968年仙台市生まれ。東北高校卒業後、吉野山金峯山寺で出家得度。91年大峯百日回峰行満行。99年吉野・金峯山寺1300年の歴史で2人目となる大峯千日回峰行満行。2000年四無行満行。06年八千枚大護摩供満行。現在、仙台市秋保・慈眼寺住職。大峯千日回峰行大行満大阿闍梨。

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