トラック大事故を防ぐ「後付けカメラ」の実力 米インテルが買収したイスラエル企業が開発

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三菱ふそうトラック・バスは、イスラエル企業・モービルアイの衝突防止の警報システム(右)を純正アクセサリーとして採用。すでに販売した車にも後付けできるようにする(左写真:記者撮影、右写真:モービルアイ)

「8月18日、北海道で観光バスが道路脇の草むらに転落し、横転。39人が重軽傷。運転手はよそ見をしていた」「8月25日、徳島県でトラックがマイクロバスに追突。バスの乗客2人が死亡、14人が重軽傷を負った」

トラックやバスの事故に関するニュースが、連日後を絶たない。2016年に起きたトラック・バスの事故は1万6156件。長野・軽井沢で15人の死者を出した昨年1月のスキーバス事故のように、大きく報道されたものも少なくない。

「事故による被害が大きくなりやすいトラックやバスにおいて、安全装置の普及は必須。他社とも協調して進めていくべき領域だ」。日野自動車の下義生社長はそう語る。自動ブレーキや警報装置など、事故を未然に防ぐ技術は、乗用車と同様にトラック・バス業界でも不可欠になっている。

既存のトラックには安全装置を「後付け」

新車に開発・生産段階で安全装置を取り付ける動きは広がってきた。ただ、国内で走っているトラック・バスの9割超を占めるのは、すでに販売された車(既販車)だ。これらへの取り付けは、まだ進んでいない。そんな中、三菱ふそうトラック・バスが、既販車への後付け衝突警報装置で一歩先に出た。

今年発売した新製品「モービルアイ570」。カメラ(右)と警報のための液晶を組み合わせたシステムだ(写真:モービルアイ)

8月21日、三菱ふそうはイスラエルのメーカー、モービルアイが開発した衝突防止補助システムの新製品「モービルアイ570」を、メーカーが動作保証する純正アクセサリーとして採用することを発表した。三菱ふそうのすべての新車・既販車に搭載可能だという。同じ国内大手の日野自動車、いすゞ自動車はいずれも既販車への後付けに対応していない。

モービルアイ570は、カメラと、警報を表示するディスプレーの2つで構成されるシステムだ。フロントガラスに取り付けたカメラが前方の状況を察知し、ディスプレーの表示と警報音でドライバーに必要な警告を行う。低速・高速時の前方車両衝突の警告、ふらつきなどによる車線逸脱の警告、歩行者衝突への警告、速度標識の認識と速度超過の警告といった機能を備える。

モービルアイは自動ブレーキなどの運転支援に必要な画像認識用の半導体やデータ処理のシステムに強みを持っており、そこに目を付けた半導体大手の米インテルに約153億ドルで買収されたばかりだ。

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