理系学生のランキングの1位は、トヨタ自動車と日立製作所(ともに16票)。3位がパナソニック(13票)という顔ぶれとなった。NTTグループの人気は根強く、5位にNTTデータ(7票)と西日本電信電話(同)、12位にNTTコムウェア(5票)の3社がランクインした。
上位のほとんどが、製造業と情報通信業で占められており、例外は7位(6票)の東海旅客鉄道(JR東海)だけとなる。食品やトイレタリー製品のメーカーも評価されており、今回のアンケートでは7位にカゴメ(6票)、12位にライオンと味の素(ともに5票)が入っている。
こうした企業が理系学生に評価されている理由は、「面倒見がよい」ということに集約できる。コメントを見ると、先輩社員やOBのリクルーターがエントリーシート(ES)の添削、アドバイスをする姿が浮かび上がる。
理系学生は、ESや面接の指導に好印象
トヨタ自動車は、「内定までしっかりサポートしてもらえた。時間を割いてもらって、ESの内容などをチェックしてもらえた」(奈良先端科学技術大学院大学、理系)、「OBのリクルーターが毎週学校に来て、ESの添削や話をしてくれた。優しく、ときに厳しい指摘を頂けた」(明治大学、理系)、「ESの添削を親身に行ってくれたから」(京都大学、理系)と、就活で出遅れがちな理系学生に対し、多くの時間を割いて指導しているようだ。
面倒見の良さでは日立も負けていない。「弟のように可愛がってくれた」(同志社大学、理系)と、兄貴分として後輩をかわいがっている。指導にも力を入れており、「ESの添削や面接の練習をしてもらえたため」(電気通信大学、理系)、「ESの添削に関して、ダントツでよかった。この先輩社員のようになりたいと思ったから」(京都大学、理系)、「担当のリクルーターがついてくれてES等を丁寧に添削してくださる」(大阪大学、理系)と、丁寧な対応をしている。
パナソニックもいたれりつくせりの対応だ。「面接のための資料作りやESの添削を丁寧にしていただいた」(大阪大学、理系)、「面接の練習でかなりのフィードバックがもらえたため」(京都工芸繊維大学、理系)、「プレゼン内容の資料を添削してくれた」(大阪大学、理系)と、面接の指導や資料づくりまでサポートしている。さらに、「他企業が第一志望だったのにも関わらず、ESの添削や就活の相談など親身になって対応してくれたから」(熊本大学、理系)という学生もおり、就活生に対する温かい姿勢が感じられる。
このように見ていくと、文系学生よりも理系学生に対するサポートが手厚いが、研究室というタテの関係が強いことが関係しているからかもしれない。いずれにせよ、就活生が抱く印象に対し、企業は注意を払ったほうがいいのは確かだ。
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