せっかく取った夏休み。余すことなく活用したいところだが、スケジュールを詰め込みすぎると、仕事に支障を来すことがある。広告代理店に勤務するSさんの同僚は、「1週間の休みを目いっぱい使ってヨーロッパ旅行に行ったのですが、旅の疲れか、帰国翌日の出社日に発熱して早退。そのまま1週間休んで、大ひんしゅく」だったそうだ。発熱は仕方ないと思うかもしれないが、無理なスケジュールを組んだのだから、本人にも責任はある。
関下さんも、以前の職場でこんな経験をしたという。「出社日の月曜日早朝に成田に着く旅程を組んだ人がいたのですが、始業時間になっても出社せず、電話もつながらない。幸い午後に出社したのですが、理由は『2時間以上飛行機が遅れた』。さらに、携帯の電池が切れて連絡できなかったと……。まったく人騒がせでした」。
こうした事態を想定し、休暇最終日は翌日に備えて無理な日程を立てないようにするのが社会人としての心得だろう。
何かあったときのために、渡航先を伝えておく
夏季休暇を使って海外旅行に出掛ける場合、旅程やホテルなどの緊急連絡先を申告することを義務づけている会社がある。「プライベートまで干渉されたくない」と思うかもしれないが、「そのような取り決めがある場合は従ったほうがいい」と関下さんは言う。「会社が連絡先を把握する理由は、何か仕事の連絡を取るためではなく、災害やテロなどがあったときに安否を確認するためです。最近は何かと物騒なので、伝えていくようにしましょう」。
関下さんは、新入社員から旅行のお土産についてこんな相談をされたことがあるという。「『私のような若輩者が、職場にお土産を買っていいのか』と言うのです。皆が忙しいなか、ハワイ帰りで浮かれているように見えるのも嫌だと。そんな気の使い方をするのかと驚きました」。
もちろん職場に土産を買っていくのは何の問題もない。むしろ休暇中にフォローしてもらった感謝の意味合いを込めて、土産を買っていくのが大人の対応だろう。紅茶の葉やキムチなど小分けにしにくいものよりは、お菓子のように、職場のメンバーで簡単に小分けにできるものが無難だ。
以上のような先輩社員の振る舞いを見掛けたら、他山の石としてほしい。多くの会社では、休暇に関する規定は就業規則に書かれているので、そちらも改めてチェックしよう。
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